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世界が広がる数学本

作成者:163号

「私は文系だから……」と敬遠してしまっては、かなり勿体ない。ドラマチックでユニークで、人生観にまで思いを巡らせることもできる。そんな数学本、数学をテーマとして描いている本をご紹介します。ノンフィクションから、小説まで。私たちが暮らすこの世界を理解する方法がきっとひとつ増えることでしょう。もしくはその見え方が、大きく、深く、広がるかもしれません。

江戸の天才数学者たちを主人公に、数奇な人生模様を情感溢れる筆致で描く、和算時代小説の傑作。

全く独自の方法で、円周率の計算に躍起になった男たちが、その当時の日本にもいた。

[本書より →立ち読みへ]

その少女、京香凜(かなどめかりん)の問いに、栢山(かやま)は困惑する。「数学って、何?」――。

大雪の中、彼女の上にだけ数字が降っていた。

[本書より →立ち読みへ]

真っ暗な深海の只中(ただなか)で、相変わらず何も見えないのに、この方向に何かがあるんじゃないか、という予感がある。

[本書より →立ち読みへ]

思考の道具として身体から生まれた数学。ものを数える手足の指、記号や計算……

僕は「デザイン」という概念で世界と渡り合っているが、森田真生氏のいう「数学」は自分の考える「デザイン」に近似していると常に感じている。

[原研哉/新たな先史時代に佇む人類への一冊「波」2015年11月号より →全文へ]

身体が数学をする。この何気ない一事の中に、私はとてつもない可能性に満ちた矛盾をみる。

(本文より)

ドタバタ風刺アニメに隠された数学の魅力とサブカル的なディテールを語り尽くす。

アメリカNO.1アニメ『ザ・シンプソンズ』は、超難解な“数学コメディー”で、作ったのは“ハーバードの博士たち”だった!

農耕と研究に明け暮れた孤高の天才数学者・岡潔の魅力を炙り出す。

岡潔に関してとにかくびっくりするのは、普通の人には見えないところまで、ものが見えたということです。

[松原さおり 聞き手:森田真生(独立研究者)/父、岡潔の思い出「波」2016年3月号より →全文へ]

有り体にいえば雑談である。しかし並の雑談ではない。文系的頭脳の歴史的天才と理系的頭脳の歴史的天才による雑談である。

ともかく知性や意志には、感情を説得する力がない。ところが人間というものは感情が納得しなければ、ほんとうには納得しなしという存在らしい。

(本文より)

教科書には載っていない、天才たちのユーモラスな素顔と奇想天外な発想。

思索に耽って溝に転落し、近所のおばあさんにあきれられたターレス

銭湯で入浴中に原理を発見し、感動のあまり裸のまま走って帰ったアルキメデス

自分の書いた論文を読み、「面白い論文だね。誰の論文かね」と尋ねたヒルベルト

コンピューターにはなく、人間の思考にだけあるもの、それは「死」の感覚と「他人の不幸を思いやる気持ち」。

正しい論理より、正しい情緒が大切

(本文より)

17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。

私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない

(本文より)

フェルマーの最終定理の美しさは、問題のそのものを理解するのは簡単だという点にある。それは小学生でもわかるように述べられたパズルなのだ。

[青木薫/文庫版によせて より →立ち読みへ]

19世紀半ば、「数学界のワグナー」リーマンは、雑音としか思えない素数に潜んでいる繊細なハーモニーを耳にした。

宇宙のどこにいっても素数は素数だ。だからこそ、異星人たちはこれらの数を発信することにした。そしてそれらの数字の意味するものが理解できたからこそ、エリーは、知的な生物の存在を確信したのである。

(本文より)

近代国家が成立する以前、知識人たちは 国家の枠にとらわれず、自由に知識を交換しあっていた。

枠がない時代の歴史には、普段は枠に隠れていて見えない、数々の発見の足跡がある。

(本文より)

本書では、探偵のように「知の生成」の現場を追いかけていくことにこだわりました。その過程は実にスリリング。

[「知の生成」の現場を追い求めて|担当編集者のひとこと より →全文へ]

個性豊かな8人の天才たちの生涯から、江戸流イノベーションの謎に迫る歴史ノンフィクション。

数学といえば今日、ほとんどの人が毛嫌いする。しかし、江戸時代は今日と全く違っていた。

[上野健爾/数学の天才、信念の天才「波」2012年8月号より →全文へ]

筆者は、本書であげた天才和算家たちの生き方の中に、偏狭な閉鎖主義にも、無分別な西洋崇拝にも陥らない、しなやかな知識社会を創造する可能性を見る。

(本文より)

ルート記号の中に数字をはめ込むとどんな魔法が掛かるか、三人で試した日のことはよく覚えている――。

つめたい抽象の世界に血がかよい、専門用語がほとんど詩のような響きをもって、「私」のなかで息づきはじめる。

[堀江敏幸/Nの秘密「波」2003年9月号より →全文へ]

我々が地球外知的生命体と交信できる時がきたら何を用いて交信するだろうか。英語じゃダメだ。数学を使うしかない。

[向井万起男/滑稽で、切ない、心温まる物語「波」2006年2月号より →全文へ]

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