
奔馬―豊饒の海・第二巻―
880円(税込)
発売日:1977/09/01
読み仮名 | ホンバホウジョウノウミ02 |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
ISBN | 978-4-10-105022-5 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | み-3-22 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 880円 |
刀を腹へ突き立てたその時、右翼青年が見たものとは。
どういう本?
タイトロジー(タイトルを読む)
法律とは、人生を一瞬の詩に変えてしまおうとする欲求を、不断に妨げている何ものかの集積だ。血しぶきを以て描く一行の詩と、人生とを引き換えにすることを、万人にゆるすのはたしかに穏当ではない。しかし内に雄心を持たぬ大多数の人は、そんな欲求を少しも知らないで人生を送るのだ。だとすれば、法律とは、本来ごく少数者のためのものなのだ。ごく少数の異常な純粋、この世の規矩を外れた熱誠、……それを泥棒や痴情の犯罪と全く同等の《悪》へおとしめようとする機構なのだ。その巧妙な罠へ俺は落ちた。他ならぬ誰かの裏切りによって!(本書404ページ)
著者プロフィール
三島由紀夫
ミシマ・ユキオ
(1925-1970)東京生れ。本名、平岡公威(きみたけ)。1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。1949年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、1954年『潮騒』(新潮社文学賞)、1956年『金閣寺』(読売文学賞)、1965年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。1970年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。
関連書籍
この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。
感想を送る