争乱に巻き込まれたまま、還らぬ王・驍宗。 自らが玉座に据えた王の無事を信じる泰麒、
王不在で荒廃した国を憂える李斎が奔る。驍宗は、果たして────。戴国を舞台に繰り広げる遠大な旅が始まる!
物語の主人公
泰麒とは
戴国の麒麟として蓬山の捨身木に実るが、蝕で蓬莱(日本)に流され、
人間の身体に宿る。人として生まれ、高里要として10歳までを過ごす。
家族に馴染めずに育つなか、ある日、迎えが訪れ、故国へと導かれ、怒濤の運命に巻き込まれていく。
忽然と消えてから約1年、再び蓬莱の高里家へ戻る。しかし、彼の周辺では不可解な出来事が相次ぐ。それは、行方不明の間、「神隠し」に遭っていたためだと噂される。
驍宗が玉座に就いて半年、州の争乱の鎮圧に向かったまま消息を絶つ。泰麒は角を落とされ、麒麟の能力を失い、蓬莱で暮らしていた。しかし、荒廃する戴国を救う「王」を捜し出すため、泰麒は異世界へと呼び戻され、戴国に赴く。