各書店様から熱いメッセージが続々と寄せられています!

(1)いまじん瀬戸店 磯部浩志様

 数ある警察小説の中で最も好きな作品が『隠蔽捜査』シリーズ。
警察小説という皮を被った家族愛溢れる物語と言うべきか。
 日本人に失われつつある信念や矜持、そして家族に対する圧倒的な愛情も持つ主人公、
竜崎伸也の魅力に心を奪われる。シリーズ全作が持つ、読了後の心地良さは正に秀逸。
是非、味わって欲しい。

(2)NET21恭文堂学芸大学店 菅原豪様

誰もが責任を取ろうとしない現代、国家や組織・家族・友人を守るため自ら避雷針になろうとする警察官・竜崎。「私はすべきことをするだけだ」と驚くほど頑固にあきれるぐらい真っすぐに自分の信念を貫き通します。このすがすがしいまでの愚直ぶりは、忘れてしまいがちな大切な何かを思い出させてくれそうです。

(3)星野書店近鉄パッセ店 柘植和紀様

・本庁と所轄。警察と官庁。キャリアとノンキャリ。
対立した立場の関係がたまらなくスリリングで、次に竜崎が打つ手が楽しみでページをめくる手が止まりませんでした。
『変人』ぶりも健在どころかこれまで以上で、シリーズ最高傑作かと。すでに次回作が楽しみです。

・事実と向き合う警察官としての竜崎の姿勢と、シリアスなはずなのに時々笑えてしまう軽妙なやり取りのコンボにはどうにも敵いません。

これはやはり竜崎が『変人』だからでしょうか?
こんな上司いたらどこまでもついてきますっ!!

(4)有隣堂ヨドバシAKIBA店 関口実幸様

家族はもちろん友人でもいらない。しかし知人でいたら頼りになるし、なにより物語の主人公なら最高! そんな竜崎署長、合理的理論的、最初の印象は最悪ですが、最後にはファンになること間違いなしです!
熱血刑事でも安楽椅子探偵でもないこの感じ、病み付きになります。
こんな官僚や署長なら日本をまかせてもいい!!

(5)MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 中村優子様

凄く面白かったです。 いつものごとく事件の内容より、主人公のまっすぐな思想と判断力、脇役たちの人間らしさが際立ち、読後は心がスキッとしました。
事件は全然解決していないのに、残りのページ数が少なくなってきたことにドキドキしながら読むのも楽しかったです。 警察官の正義、を表に出す小説は変に清廉すぎたりかっこをつけすぎたりするものが多いと感じていますが、本書は主人公の姿勢にブレがなく、その上文章のキレもいいので、気が付けばのめりこんでいる、そんな直球小説です。

(6)明正堂アトレ上野店 増山明子様

今回も大満足の仕上がりになっております! 私が書いた訳ではないのですが自信を持っておススメいたします! 竜崎が竜崎流に難問に立ち向かっていくのが面白いのですが、最近はもっと困らせたくなっています。初めての方でも楽しめます! 『転迷』スゴイことになってますよ!

(7)紀伊國屋書店新宿本店 岩佐光章様

もう10年になるか、店の総務課に籍を置いていたことがある。防犯協会の関係で所轄の生活安全課や地域課の方達とパイプができ仕事面で随分とお世話になった。
万引き、盗撮、女子社員へのストーカー、脅迫電話etc.etc。
それから警官や刑事が身近に感じられ、警察小説を端から乱読するようになった。
そんな私に横山秀夫氏の短編「動機」以来の興奮を与えてくれたのが今野敏作品。
「隠蔽捜査」に出会ったのが6年前だったと記憶している。

無能な上司は、何か問題が起きたときに、それが誰のせいかを追及したがる。
有能な上司は、対処法を指示し、また何かのアイディアを部下に求める。

経営、経済、政治、現代史、社会問題など警察小説には様々な要素がテーマになる。そんな問題をオトナの目線で調理し、我等おじさん族に読書の楽しみを与えてくれる今野敏作品に乾杯!

余談だが文庫版カバー袖の著者近影(?)が1949年生まれの私に似ているのがまたいい。

(8)三省堂書店有楽町店 杉山学様

隠蔽捜査シリーズがここまで面白いのは間違いなく、主人公・竜崎というキャラクターの圧倒的な存在感。警察官僚というと、小説内では出世欲が強く、保身のためなら手段を選ばないはず…と、「それでも警察かーっ!」と言いたくなるような悪者で描かれていることが多いのですが、竜崎は違います。こんな警察官僚が実際に居て欲しいと心から願うほど、とにかく素敵なのです。竜崎を一言で表すならば、『正論の人』。その“正論”を通すためなら、上司でも平気で向かっていきます。私たちは大人になればなるほど、正論だけではやっていけない……と自分自身を騙しながら生きている(と思います)。だからこそ、正論で生きる竜崎に魅かれてしまう。読み始めたら、間違いなく、竜崎が大好きになりますよ。そして、次回作はどんなことをしてくれるんだと期待感でいっぱいです。

(9)リブロ福岡西新店 奥原未樹子様

さて「転迷」ですが、今回も期待通り“竜崎語録”“竜崎イズム”“竜崎マジック”満載で、竜崎ファンの私にとりましては楽しい読書となりました。“竜崎マジック”という言葉を使いましたが、伊丹をはじめ、周りのものの不平不満や不安を、あれよあれよという間に解消してしまうのは、まさに魔法や手品のようです。さらにすごいのは、同時に私という読者をも納得させ、安心させ、スッキリさせている、という点です。このような所に、「隠蔽捜査シリーズ」の人気のワケがあるのかもしれないなあなどと考えたりもします。

 また伊丹にかつぎあげられて、ひき逃げ、殺人、麻薬取締り、三件の指揮をとるハメになるところは面白いですね。竜崎と伊丹、やはりいいコンビだな、と思いました。

(10)啓文社岡山本店 丸尾英樹様

シリーズ長編4作目、作者の最後まで一気読みさせる筆力と共に、元キャリア官僚の“デキる警察署長”竜崎伸也の健在が嬉しい。立て続けに起きる事件や難題に優先順位をつけ、適材適所と最善の判断で乗り切っていく竜崎は、我々一般企業の戦士にとってもヒーローです。

このシリーズの魅力は、優れた警察小説であると同時に優れた家族小説でもあるところで、今作ではひき逃げ事件と管轄外の殺人事件の関連・連続放火事件・麻薬取締部からのクレームに加えて、海外にいる娘の交際相手の消息を確かめてやることも竜崎の仕事の一つ。原理原則と合理主義の使徒・竜崎も妻にかかれば「唐変木」に過ぎないところが可笑しいですが、家族の絆を感じさせてくれ過酷な現実とのバランスを保ってくれます。

読後は背筋が伸びたような気がする「隠蔽捜査」。竜崎には、このままずっと一警察署長でいてもらいたい。