【特集】祝! 五周年
ゲーム「文豪とアルケミスト」の世界
小説新潮 2022年6月号
(毎月22日発売)
発売日 | 2022/05/20 |
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JANコード | 4910047010626 |
定価 | 1,000円(税込) |
【特集】2021年に生まれた作家たち
◆君嶋彼方/ヴァンパイアの朝食
——ただ僕らは、互いに髭の生えた相手と恋をしているだけ
◆京橋史織/二億円のレシピノート
——犬に遺産? 家事代行の里穂が巻き込まれたトラブルは
◆佐原ひかり/一角獣の背に乗って
——叔母が死んだ。蹴り殺されたそうだ。葬式で出会うのは
◆波木 銅/ラッキーパンチ・ドランカー
——現役大学生にしてプロボクサー。でも僕には秘密がある
◆新名 智/まぎれ鬼
——架空の遊びを調査する動画配信者・トモが行きつくのは
◆藍銅ツバメ/春荒襖絡繰
——迷い込んだ世界にいた美しい若君と姫君。だけど私達は
〈座談会〉
新人作家、はじめまして
——デビューしたての6人の小説家たち。輝かしい夢のスタートラインから見える景色とは?
〈書評〉
◆吉田大助/二〇二一の新人と「新しさ」について
——どんな時代でも「新人」は誕生する。この一年で生まれた才能を一堂に集めたエンタメ指南
【特集】祝! 五周年
ゲーム「文豪とアルケミスト」の世界
人気オンラインゲーム「文豪とアルケミスト」とは
〈インタビュー〉
◆「文豪とアルケミスト」開発チーム/「内面」をビジュアルで魅せる 衣装デザイン5年間の軌跡
◆河端ジュン一/二度目の舟
——青春小説「競漕」を襲う侵蝕者に久米正雄が挑む!
〈インタビュー〉
◆河端ジュン一/「自分一人では書けないもの」を書く
——ノベライズ第一弾『顔のない天才 文豪とアルケミスト ノベライズ―case 芥川龍之介―』著者が創作秘話を語る
◆石井千湖/特務司書に就任しました 芥川と“推し”の「在リシ日ノ思イ出」
——『文豪たちの友情』著者が、ゲームをプレイしてみた
〈特別再録〉
◆文壇「話の泉」の會
◆太宰治/文學の曠野に
——75年前に本誌に掲載された豪華座談会と名(?)言続出の太宰治インタビューを特別公開
【新連載ノンフィクション】
◆河合香織/4分の1の遺伝――神が曲げたもの――
——どうして母は命を絶ったのか。今もなお運命の螺旋に向き合い続ける、とある家族の物語
【傑作読み切り】
◆井上荒野/偽物の暖炉の本物の炎
——駿介とは別れなければ。だって、私は彼の子どもを……
◆泉ゆたか/だんじりとオパール
——だんじりなんて嫌いや。岸和田の町でとし子が闘うのは
【特別インタビュー】
◆山内マリコ+柚木麻子/「蚊帳の外」でも、できること
——性加害、性暴力を無くすため、私たちに何ができる? 作家十八人が声明に込めた思いとは
【グラビア】
第八回新潮ミステリー大賞贈呈式
【連載エッセイ・ノンフィクション・マンガ】
◆阿刀田高/ちょうど時間となりました―あるユニークな作家の回想― 最終回
◆いしいひさいち/剽窃新潮
◆岩井勇気/僕の人生には事件が起きない
◆加納愛子/行儀は悪いが天気は良い
◆佐藤 優/村上春樹『騎士団長殺し』を読む
◆スズキナオ/家族が一番わからない
◆田中卓志/ちょっと不運なほうが生活は楽しい
◆友近/友近道中
◆中野信子/孤独な脳、馬鹿になれない私
◆平松洋子/プロレスは何を食べる 最終回
◆益田ミリ/ツユクサナツコの一生
◆群ようこ/四十年、こんな感じで書いてます
◆山本さほ/てつおとよしえ
【バラエティコラム】
〈もういちど会いたい〉マキタスポーツ
〈そのとき(わたしの)歴史が動いた〉モモコグミカンパニー(BiSH)
〈わたしの東京〉室越龍之介
【好評連載小説】
◆赤川次郎/暗殺
◆乾 緑郎/おどろかし 戯場國の怪人
◆伊吹有喜/灯りの島
◆乙川優三郎/ロゴスの海のジプシー
◆桐野夏生/ダークネス
◆重松 清/十一番目の色 シリーズ「まなつ」
◆篠田節子/ドゥルガーの島
◆寺地はるな/雲に届く
◆馳 星周/眠らぬ王 極夜・第二部 最終回
◆原田マハ/晴れの日の木馬たち
◆宮城谷昌光/公孫龍
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈ホラー・ミステリ〉村上貴史
〈医療・介護〉杉江松恋
第四十一回「新田次郎文学賞」決定発表
「日本ファンタジーノベル大賞2023」募集要項
次号予告
この号の誌面
編集長から
創刊75年、初めてのゲーム特集
二〇二一年に五周年を迎えたゲーム「文豪とアルケミスト」。芥川や漱石、太宰といった文豪たちが美々しい姿で転生し、互いに協力しながら敵を倒す――というストーリーで、累計登録者一四〇万人を超える人気ぶりです。今号では小説誌ならではの視点でこのゲームの魅力をお伝えします。ビジュアルデザインの秘密に迫る開発チームインタビュー、ゲームの世界観で描かれたノベライズ短編(主人公は久米正雄)、一九四七年に本誌に掲載された太宰治のお宝トーク(「酒は私の生活を非常にゆすぶっている」など名言続出)、そして裏表紙には小誌のために描き下ろされたイラストが! 文豪たちが手にしているオレンジ色の冊子は、七五年前に出た本誌創刊号です。時空を超えたコラボレーションをお楽しみください。
もう一つの特集は「2021年に生まれた作家たち」。昨年デビューした新人作家六人の競作です。いずれ劣らぬ力作揃い、小説界の未来を感じる一冊です。
小説新潮編集長 西麻沙子
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バックナンバー
雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。
雑誌から生まれた本
小説新潮とは?
小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。
時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。
小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。
目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。
言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。