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【厳冬ホラー&ミステリー特集】
今野 敏/澤村伊智/大山誠一郎/生馬直樹/松嶋智左/村木美涼/矢樹 純/結城真一郎

小説新潮 2020年2月号

(毎月22日発売)

特別定価1,100円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2020/01/22

発売日 2020/01/22
JANコード 4910047010206
定価 特別定価1,100円(税込)
■目次
【厳冬ホラー&ミステリー特集】
今野 敏/選択 隠蔽捜査外伝
――「隠蔽捜査」シリーズ開幕十五周年記念! 通勤時の痴漢トラブル、職場上司からのパワハラに悩む娘・美紀を、竜崎は助けることが出来るのか

澤村伊智/こうとげい
――新婚旅行で、田舎にあるリゾートホテルに泊まった二人は

◆大山誠一郎/404号室の壁抜け男
――監視の目をかいくぐり、消えた議員秘書。一体どうやって

生馬直樹/暗い森の小さな泉
――全てを飲み込む幻の泉。ぼくはそこに、あれを沈めなければ

◆松嶋智左/拝命
――規律正しい警察学校で、想定外の事件に真天と颯は遭遇し

村木美涼/影が消えるまで
――穏やかな休日を過ごすはずだった夫婦の元に届いたのは

◆矢樹 純/したたかな嘘
――結婚して三年、幸せだった。夫の前妻がやってくるまでは

結城真一郎/♯拡散希望
――子どもが四人しかいない島で、僕らはiPhoneを手に入れ
【新連載長編小説】
原田宗典/無理會
――選ばれた者しか行けない鄙の地で、宗春は一風変わった人たちと出会い――新しいけれど懐かしい、物語の贈り物
【大好評の連載第二回】
加藤シゲアキ/オルタネート
――ランディと別れた――ダイキからそう打ち明けられた蓉。その晩はなかなか寝付けなかった。注目の連載第二回!

岩井勇気/僕の人生には事件が起きない
――“前乗り”が苦手な著者に訪れた、ひとりきりの大阪の夜

山田詠美/血も涙もある
――愛人、妻、夫それぞれの視点から語られる「不倫」、今回は「妻」

畠中 恵/いちねんかん しゃばけシリーズ
――旅に出た両親の代わりに、突然長崎屋を任された若だんな
【バラエティコラム】
〈わたしの愛用品〉浅野いにお
〈もういちど会いたい〉内田 暁
〈マイルーティーン〉伊計 翼
【連載エッセイ・ノンフィクション】
◆掟ポルシェ/全部お前が悪い
川上和人/オニソロジスト嘘つかない
酒井順子/処女の道程
佐藤 優/村上春樹『騎士団長殺し』を読む
椎名 誠/漂流者は何を食べたか
◆清水克行/アナーキー・イン・ジャパン
筒井ともみ/もういちど、あなたと食べたい
坪内祐三/玉電松原物語
中野信子/孤独な脳、馬鹿になれない私
中野 翠/コラムニストになりたかった 最終回
◆本の森――新刊文芸書から、選りすぐりを紹介
〈仕事・人生〉吉田大助
〈医療・介護〉杉江松恋
〈ホラー・ミステリ〉村上貴史
【好評連載小説】
梓澤 要/華の譜 徳川和子と後水尾天皇
逢坂 剛/鏡影劇場
織守きょうや/朝焼けにファンファーレ
梶よう子/東都の藍
黒川博行/熔果
桜木紫乃/緋の河 第二部
重松 清/十一番目の色 シリーズ「まなつ」
長浦 京/プリンシパル
西加奈子/夜が明ける
貫井徳郎/邯鄲の島遥かなり
花房観音/果ての海
葉真中顕/異郷のイービス
宮城谷昌光/公孫龍
宮部みゆき/Ghost Story
◆薬丸 岳/刑事弁護人
山本一力/ひむろ飛脚

第七回「新潮ミステリー大賞」募集要項
「日本ファンタジーノベル大賞2020」募集要項
次号予告/表紙画家のつぶやき

この号の誌面

編集長から

創刊以来初の重版御礼

 まずは読者の皆様に御礼を申し上げたい。先月号が緊急重版となった。営業部の調べでは、記録が残る一九五六年以来初めてらしい。月刊小説誌にもこんなことが起きるという事実は、何にも増して励みになった。
 その原動力となったと思しい新連載三本、加藤シゲアキ氏「オルタネート」、山田詠美氏「血も涙もある」、そして岩井勇気氏の「僕の人生には事件が起きない」は、今月の第二回もそれぞれ絶好調だ。
 特集は「厳冬のホラー&ミステリー特集」。今野敏氏の「隠蔽捜査」外伝「選択」を筆頭に、澤村伊智、大山誠一郎ほか中堅から新鋭8氏による競作で、謎解き、恐怖、幻想と万華鏡のごとき多彩な魅力を玩味されたい。
 そして意外にも本誌初連載となるベテラン原田宗典氏の「無理會」がスタート。叔父に誘われて訪れた奈良山中の里で、大学生が体験する摩訶不思議な世界。今後の展開がまったく予想できない、原田氏にしか描けない作品だ。

小説新潮編集長 江木裕計

次号予告

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

小説新潮とは?

 小説新潮は戦後まもない一九四七年に創刊されました。以来、文学史に名をとどめる作家で、小説新潮に登場したことのない名前を探すほうが困難なほど、数多の文豪、巨匠、新進気鋭による名作、名シリーズが誌面を飾ってきました。

 時代は変わり、新しい作家、若い書き手も次々に現れます。変わらないのは「小説を読む楽しみ」を大切にすること。現代小説、時代小説、ミステリー、恋愛、官能……。ジャンルにこだわらず、クオリティの高い、心を揺り動かされる小説を掲載していきます。

 小説と並ぶ両輪が、エッセイと豊富な読物です。小説新潮では、毎号、ボリュームのある情報特集や作家特集を用意しています。読み応えは新書一冊分。誰かに教えたくなる情報が、きっとあります。

 目指すのは、大人の小説、大人の愉しみが、ぎっしり詰まった雑誌です。経験を重ね、人生の陰翳を知る読者だからこそ楽しめる小説、今だからこそ必要とされる情報を、ぎっしり詰め込んでいきたい。

 言葉を換えれば、「もうひとつの人生を体験する小説誌」。時には主人公たちの息遣いに寄り添い、またある時には人生の新たな側面を見つけるささやかなヒントになれば――そう願っています。
 ほんの少しかもしれませんが、小説新潮で毎月の生活がきっと変わるはずです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞