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中森明夫「アナーキー・イン・ザ・JP」(500枚一挙掲載)

新潮 2010年5月号

(毎月7日発行)

特別定価1,153円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2010/04/07

発売日 2010/04/07
JANコード 4910049010501
定価 特別定価1,153円(税込)

◆アナーキー・イン・ザ・JP(500枚一挙掲載)/中森明夫
無政府主義(アナーキズム)の王、大杉栄の魂が21世紀パンク少年に宿る!? 百年の時を超え、恋と革命のドラマが二〇一〇年五月の日本を直撃する。

◆燼(もえぐい)/藤沢 周

◆ラームカムヘーン大王碑文/エージェンシー(二つの短篇)
 ムックホーム・ウォンテート  訳・解説 宇戸清治

■新潮
・「終わり、」と「終わり。」/喜多ふあり
・柳沢慎吾ラブズッキュン/宮崎誉子
・ラプンツェルの塔/間宮 緑

◆◆特別付録 CD詩集◆◆
そこ、溝あんで/町田 康
サウンドデザイン/宮田正広

・活字版「そこ、溝あんで」
 右脳がシビれ、
 左脳がフルえる
 未知の〈臨詩体験〉!

◆第43回《新潮新人賞》応募規定
【新選考委員】川上未映子/桐野夏生/中村文則/福田和也/星野智幸

【特集】新世紀トマス・ピンチョン

◆七大長篇書き出し全集
『V.』/『競売ナンバー49の叫び』/『重力の虹』/『ヴァインランド』/『メイスン&ディクスン』/『逆光』/『インヒアレント・ヴァイス』

◆【討議】ピンチョンは何かを開いた人である/池澤夏樹+佐藤良明+柴田元幸

◆生き延びるためのアメリカ文学(連載番外編)/都甲幸治
 お笑いロサンゼルス――『インヒアレント・ヴァイス』

■新連載
・アメリカスケッチ2.0 ウェブと文化の未来を考える/池田純一
 第一回 地続きになったアメリカ

■「声」の書評家――倉本四郎/渡邉裕之

■テンス、テラー&テロワール(二)/福田和也

■世の見方の始まり(十)――中野重治・村/池内 紀

■見えない音、聴こえない絵(七十五)/大竹伸朗

■本
・前田司郎『逆に14歳』/戌井昭人
・古谷利裕『人はある日とつぜん小説家になる』/大和田俊之
・飯塚朝美『地上で最も巨大な死骸』/中村文則
・阿部和重『ピストルズ』/山城むつみ

■連載
・爛(三)/瀬戸内寂聴
・空に梯子(四)/角田光代
・マザーズ(五)/金原ひとみ
・フィルムノワール/黒色影片(五)/矢作俊彦
・慈雨の音(九)/宮本 輝
・還れぬ家(十四)/佐伯一麦
・幸福の森(二十九)/加賀乙彦
・屋根裏プラハ(九)/田中長徳

編集長から

大杉栄、トマス・ピンチョン&町田康
◎中森明夫氏の文芸誌初小説『アナーキー・イン・ザ・JP』(500枚一挙掲載)の主人公は大杉栄だ。そう、無政府主義者(アナーキスト)の代名詞にして超一級の知識人であり、関東大震災の直後に憲兵に殺害された伝説の男。だが、歴史小説ではない。なんと、大杉の魂が2010年春に17歳の誕生日を迎えたパンク少年の意識内に蘇った瞬間、奇想天外にして貫歴史的であり現代日本を直撃する物語が始まる◎ピンチョンがわずか七作の長篇小説で現代最高の文学者の座を獲得したことを疑う者はいまい。『トマス・ピンチョン全小説』刊行開始(小社刊、6月~)を前に、この怪物の全貌を紹介する。本邦初訳多数の「七大長篇書き出し全集」、池澤夏樹+佐藤良明+柴田元幸の三氏討議ほか◎特別付録として、町田康氏のCD詩集『そこ、溝あんで』をお届けする(詩作・朗読=町田氏)。独自のサウンドデザインにより右脳と左脳が同時に刺激される未知の詩体験!

新潮編集長 矢野 優

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮とは?

文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。

■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。

■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。

■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞