お知らせ

いま注目の1冊!

第34回柴田錬三郎賞受賞!
作家生活10周年記念作品での快挙。

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 読む前の自分には戻れない――忘れられない一冊をあなたに。
 多様性という言葉の安易な使われかたへの違和感を訴える本作は、増刷を重ねるごとに、さまざまな年代の読者のあいだで話題が広がり、議論が深まっています。
 あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。どんな人間でも、生きていて、いいんだ!――この小説の行間からは、そんな叫びが聞こえてきます。
 柴田錬三郎賞は、傑作『眠狂四郎無頼控』をはじめ、自在な想像力を駆使した作品の数々で小説の新しい地平を切り拓いたベストセラー作家、故柴田錬三郎氏の名を冠した賞で、現代小説、時代小説を問わず、真に広汎な読者を魅了しうる作家と作品に与えられます。『正欲』は、まさにこの賞にふさわしい、新たな回路を開く作品です。
 デビュー作の印象深い青春小説で記憶される朝井リョウ氏の、さらに深化した小説世界を、ぜひ、体感してください。

波 2021年12月号「いま話題の本」より

著者紹介

朝井リョウアサイ・リョウ

岐阜県生まれ。小説家。『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。『何者』で第148回直木賞、『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞、『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。ほかの著書に『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』などがある。

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