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―作家・天童荒太は挑発する―
「あなたは『痛み』を感じていますか?」

『ペインレス』(上・下)刊行記念イベント Vol1

―作家・天童荒太は挑発する―「あなたは『痛み』を感じていますか?」

 身体の痛み、精神的な苦痛――現代人は「痛み」にとても敏感です。天童荒太さんが4月に上梓される構想20年の長編小説『ペインレス』のテーマは、まさにこの「痛み」です。
 昔かたぎのおじさまたちは、「痛みを耐えるのが男ってもんだ」などとよく言ったもので、時代の変化を感じます。しかし、その一方で、現代人は他人の痛みにはあまり気を配らなくなったのではないか、と天童さんは問いかけます。
 世界の紛争地帯や沖縄で大きな痛みが毎日のように発生しているのに、そのことに無関心になっているのは何故だろうと。
 『ペインレス』の主人公はペインクリニックの医師で、心の痛みを生来持たない女性。彼女が、身体の痛みを失った青年を診察するところから小説は始まります。
 天童さんには、傷ついた心を癒してくれる作家というイメージがありますが、今度の小説は、むしろ読者を挑発してやみません。痛いのはあなただけじゃないよ、痛いと叫んでいる人々を見て見ぬふりなんてできないんじゃないか、というメッセージを、この作品は含んでいるのです。
 これまで、ほとんど講演をしてこなかった天童さんですので、『永遠の仔』や『家族狩り』を読んで心を動かされた方々にとっても絶好の機会です。きっと、目の覚めるようなお話が聴けることでしょう。皆さまのお越しをお待ちしております。


このイベントは『ペインレス』刊行記念Vol1として、本書を上梓されるにあたっての思いを天童さんにお話しいただきます。Vol2は本書を読まれた読者を対象に、「天童荒太の一問一答」形式を予定しています。Vol2は5月29日(火)に開催予定ですが、チケットはVol1終了後に販売いたします。

開催日時 2018年4月26日(木)19:00~20:30(受付開始18:30)
会場 la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko  東京都新宿区矢来町67
(東京メトロ東西線神楽坂駅矢来口出てすぐ)
問い合わせ先 新潮社ラカグ室
fax:03-3266-7185 E-mail:sokoinfo@shinchosha.co.jp
URL 詳細はこちらをご覧ください。
備考 ※トーク終了後、『ペインレス』のサイン会を行う予定です。書籍は会場でも販売いたします。サインの対象となる本は『ペインレス』に限らせていただきます。また、サインはお一人さま1冊となり、上・下ともお買い上げいただいた方は上のみへのサインとなります。予めご了承ください。
※ご購入いただいたチケットは理由の如何を問わず、取替・変更・キャンセルはできません。
※開場は開演の30分前です。

著者紹介

天童荒太テンドウ・アラタ

1960(昭和35)年、愛媛県生れ。1986年、「白の家族」で野性時代新人文学賞を受賞。映画の原作、脚本を手がけたのち、1993(平成5)年、『孤独の歌声』が日本推理サスペンス大賞優秀作となる。1996年、『家族狩り』で山本周五郎賞を受賞。2000年、『永遠の仔』で日本推理作家協会賞を受賞。2009年、『悼む人』で直木賞を受賞。2013年、『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『包帯クラブ』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』『迷子のままで』などがある。

書籍紹介