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今月の表紙の筆蹟と絵は、矢部太郎さん。

波 2020年1月号

(毎月27日発売)

100円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2019/12/27

発売日 2019/12/27
JANコード 4910068230102
定価 100円(税込)
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夏樹玲奈『なないろ』
一木けい/苦しい恋と創作。奥底を覗き込んで

西原理恵子、佐藤 優『とりあたま元年―最凶コンビよ永遠に!編―』
西原理恵子、佐藤 優/とりあたま元年

名越健郎『秘密資金の戦後政党史―米露公文書に刻まれた「依存」の系譜―』(新潮選書)
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菅付雅信『動物と機械から離れて―AIが変える世界と人間の未来―』
斎藤幸平/人間 vs. AI? それとも、人間 vs. 資本主義?
[座談会]鴻巣友季子×柚木麻子×峰 なゆか/『風と共に去りぬ』にツッコミまくる夜
ブレイディみかこ/ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 第25回

【今月の新潮文庫】
ブレイディみかこ『THIS IS JAPAN―英国保育士が見た日本―』
久米 宏/日本に階級は存在する……
【私の好きな新潮文庫】
大友花恋/誰かを救う十分間
 江國香織『つめたいよるに
 山田詠美『放課後の音符
 川上弘美『ざらざら

新潮文庫 中高生のためのワタシの一行大賞受賞作品発表
【コラム】
[とんぼの本]
とんぼの本編集室だより

三枝昂之・小澤 實/掌のうた

[新潮新書]
田中優介『地雷を踏むな―大人のための危機突破術―』
田中優介/人間関係の「地雷」はすぐそこに
【連載】
バリー・ユアグロー 柴田元幸 訳/オヤジギャグの華 第9回
会田弘継/「内なる日本」をたどって 第7回
瀧井朝世/サイン、コサイン、偏愛レビュー 第118回
川本三郎/荷風の昭和 第20回
曽野綾子/人間の義務について 最終回
編輯後記 新潮社の新刊案内 編集長から

立ち読み

編集長から

今月の表紙の筆蹟と絵は、矢部太郎さん。

◎ロバート・エヴァンズが亡くなりましたね。と言っても、本誌五万人読者で彼を識る方は五百人いないかもしれません。「ゴッドファーザー」「ある愛の詩」等を作ったハリウッドの伝説的プロデューサーです。
◎先週、スコセッシ監督、デ・ニーロ、パチーノ、ペシの大作「アイリッシュマン」を堪能しました。ジョー・ペシが演じるのは実在したマフィアの顔役ラッセル・ブファリーノ。原作によると、「ゴッドファーザー」で落ち目の歌手を演じたアル・マルティーノは、あの役を志願したもののコッポラ監督に拒絶されたため、ラッセルへ泣きついたら、翌々日にはエヴァンズから逆転OKの電話があった由。つまり「ゴッドファーザー」の中と同じことが(ただし馬の生首なしで)現実にも起きていた!
◎エヴァンズには『くたばれ! ハリウッド』という自伝があって、宿敵コッポラとの抱腹絶倒の悪態合戦あり(この監督の口八丁には弱いようで、警戒しながらもつい説得され、「コットンクラブ」では大赤字を出す)、愛妻アリ・マッグローをスティーブ・マックィーンに奪われる破鏡譚あり、浮沈の激しい人生をあけすけに綴ってやたらと面白い。わたしが東映の日下部五朗さんの回顧録『シネマの極道』を聞き書きした時、目標にしたのはこの本でした。
◎2019年のもう一本の話題作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の主要人物シャロン・テートも自伝に出て来ます。夫ポランスキーの「ローズマリーの赤ちゃん」と「チャイナタウン」の製作者はエヴァンズだから不思議ではありませんが、何と「ワンハリ」でも描かれた惨劇の夜、シャロンから家に来ないかと誘われて……。
▽次号の刊行は一月二十八日です。

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雑誌から生まれた本

波とは?

1967(昭和42)年1月、わずか24頁、定価10円の季刊誌として「波」は誕生しました。新潮社の毎月の単行本の刊行数が10冊に満たず、新潮文庫の刊行も5冊前後といった時代でした。この後、1969年に隔月刊に、1972年3月号からは、毎月刊行の月刊誌となりました。現在も続く「表紙の筆蹟」は、第5号にあたる1968年春季号の川端康成氏の書「風雨」からスタートしました。

 創刊号の目次を見てみると、巻頭がインタビュー「作家の秘密」で、新作『白きたおやかな峰』を刊行した北杜夫氏。そして福田恆存氏のエッセイ。続く「最近の一冊」では、小林秀雄、福原麟太郎、円地文子、野間宏、中島河太郎、吉田秀和、原卓也といった顔触れが執筆しています。次は大江健三郎氏のエッセイ。続いて「ブックガイド」欄では、江藤淳氏がカポーティの『冷血』を、小松伸六氏が有吉佐和子氏の『華岡青洲の妻』を論評しています。

 以来41年、2007(平成19)年6月号で通巻450号を迎えました。読書情報誌としての重要な役割の情報発信はもちろんのことですが、「波」連載からは数々のベストセラーが誕生しています。小川国夫『青銅時代』、三浦哲郎『木馬の騎手』、山口瞳『居酒屋兆治』、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、井上ひさし『私家版 日本語文法』、遠藤周作『イエスの生涯』(「聖書物語」を改題)、小林信彦『ちはやふる奥の細道』『おかしな男 渥美清』、阿川弘之『食味風々録』、櫻井よしこ『何があっても大丈夫』などなど。

 2007年1月号からはレイアウトもリニューアル、頁数も増え128頁となりました。これからも、ひとところにとどまらず、新しい試みで、読書界・文学界の最新の「波」を読者の方々にご紹介していきたいと思っています。