読者の皆さんからの声

心揺さぶられる、7年ぶりの傑作長編!

いやぁ、山本文緒。この感じ。山本節炸裂!! プロローグとエピローグがまた秀逸で、最後にこういう事か!! という衝撃。山本さんの作品は伏線も多く、でもしっかり伏線回収してくれるので、伏線モノ(?)が大好物な私にはウハウハです。ご馳走様です。本当に、自分もこの物語の中に入り込んでしまうような感覚。それが山本作品なんだなと思います。次の作品も、何年後でもお待ちしてますよーーー!!!

(にな)

 

最終章のラスト2ページで涙腺崩壊しました。小説を読んで久しぶりに声を出して泣きました。明日死んでも百年生きても、貫一と都に出会えて良かった! 読みながら、これはドラマ化より映画化より、ぜひいくえみ綾先生で漫画化がピッタリ! と思いました! 期待しています!

(ちゃま)

 

悩んでもがく主人公を最大限に表現しつつ、自分にも当てはまるようだと読者に思わせるタイトルが秀逸。生々しい現実や見たくない心の奥底をえぐるように突き付けられるところがやみつきになる。山本文緒中毒者は私だけではなくそこかしこにいる。

(美紀)

読後の今、すっきりさっぱりしています。生きてるってこういうことだよね。辛さも大変さも、勿論楽しさも、山本文緒の文章は寄り添ってくれます。都は同族嫌悪なのか、時折嫌いになりそうにもなりましたが……(笑)。兎にも角にも、大満足な1冊になりました。

(ゆきてぃん)

どうして、どうして。やさしく激しく心の底辺から揺すぶられ、感情が行きどころをなくしてしまう。その文章の美しさ。多彩で奥の深い表現力。華麗なミスリードを誘う構成力。読み始めたら、主人公の都が胸に住みついてしまう。エピソードのすべてが、誰にとっても他人事じゃない。意外な展開に何度も息を飲み、やりきれなさに溜息をつき、そして子どものようにわあわあ泣きたくなる。絶対に手にとってほしい。そして、まだ名前のない感情に出会ってほしい。

(柴田瞳)

今より若かった頃、不満だらけの心に山本文緒さんの小説は刺さった。そして今、不満も無いが可能性も無いと自虐的に思う私にこの小説は刺さり、そして慈悲のまなざしで包んでくれた。生きてゆく鈍痛と少しは上手に付き合って行けるかもと読んだ後、そう思った。

(りす)

この小説は私の物語なのか? と思うほどに自分を重ねて読みました。30代、ある程度社会を経験したからこそ迷い躊躇する都の気持ちも、周りの人の気持ちにも共感ばかりです。等身大の出来事と悩みに何度も頷きました。山本先生に全て見透かされたような細やかな心理描写に感服です。ひとつのドラマに自分も流れ乗った気分です。余韻が凄いです! とにかく余韻。暫く浸ってました。

(miu)

また、文緒さんにやられました。余韻がすごい……放心状態です。しばらくは都のことが頭から離れないと思う。いくつもの胸に刺さる言葉。とっても幸せな気持ちです。ありがとうございます。

(Ghana)

よく知っている牛久大仏やあみアウトレット、常磐線、つくば・土浦・水戸の地名等が登場するとなったら読まずにはいられません! 地元がそのまま小説やドラマの舞台になることはあまりないのでとても嬉しかったです。もしかしたら山本文緒先生が現地にいらしたのかもしれないと思うと興奮します。また、貫一が寿司職人だということで、登場した時から某CMの板前役の某俳優さんを連想してしまい、イメージが違うと思いながらも最後まで拭い去ることができませんでした(笑)。

(匿名希望)

なんとなく働いている30代。それは過去の自分もそうだった。うまくいかない言い訳をパートナーのせいにしていた。都と同じ。親のせいにもしていた。自分の過去を投影したような内容に時に息苦しくなったり、都を大丈夫? と心配したり、やはり山本文緒さんの小説は、すごいなと思う。私は生きていてよかったです。この小説を読むことができたから。

(まりにあ)

私はごくごく平凡で退屈な毎日を送っているのですが、タイトルにもある自転と公転の話が心に残りました。貫一のセリフである「だからおれたちはぴったり同じ軌道には一瞬も戻れない」、特にこちらにハッとした思いがします。私は、退屈でありつつこのままの生活でいたい、と思う気持ちがありますが、自分の思惑とは関係なく、いつも自分で動いているし、またどこかに動かされているのだなと思いました。更に、それぞれが自転公転している中で、偶然出会った人やモノたちは本当にご縁のある人だとも思うので、(この本もそうです)大切にしていきたいと感じました。

(アイ)

主人公の都の母、桃枝と同じ更年期症状と戦っている最中にこの本に出会いました。そして、私には年頃の息子が一人おり、まだまだ結婚には至らなそうですが、一人の母親としても、女性としても桃枝や都に共感を覚えるシーンがたくさんありました。完璧な幸せを求めようとするから、苦しくなるんだなと、肩の力が抜けた気分でした。老若男女、迷える現代社会の人々にこんな考え方があるのだと知って欲しいと切に願います。この本は私の宝物です。

(ひぺりかむ)

普段、自分の心の動きにいかに無関心で生きているか。改めて気づかされた。風景の描写、出てくる人物の息づかい、それぞれの毎日。どれも完全な架空の世界なはずなのに、まるでそこにいるような錯覚。いつもの、あのままの山本文緒ワールドをまた思い切り堪能できた。ワタシも、ただ流れていく景色のような人生の中で確かに生きてるんだ、生きてきたんだな、生きていくんだな、きっと。

(いずみ)

私が何歳であっても、主人公が何歳であっても、読めば私がいる、と思えるほどあちこちに共感があります。本当に大好きな作家さん。読めて幸せです。ありがとうございます。

(kazu)

都さんが、自分自身に思えていたのだと読み終わって時間がたってから感じました。心が暖かくなって、生きるっていいな、と感じさせてくれる作品を産み落としてくれた山本文緒先生に、ありがとうと言いたいです。初めて、本に波線ひきましたよ、心ひかれた文章に。

(みほ)

もう最高に良かったです。泣いたり、クスリと笑ったり、イライラしたり、ホッとしたり、こんなに感情豊かになったのは久しぶりです。ページを開くとなぜか、自分が都になってしまいます。読み終わっても、自分に戻るの大変でした。そして、日本の未来にも絶望してしまいました。でも、2050年私はもうおばぁちゃんです。生きてたら。また何度も読み返す事になる作品だと思いました。

(なっぷる)

個人的にはプロローグからいきなりホーチミンが出てきたことが胸熱でした。私事ですが、息子が一昨年よりホーチミンに赴任中で、昨年秋に夫とともに初めて現地を訪ね、私はもうここに暮らしたい! と思うほど好きになった街です。高層ビル、おびただしい数のバイク、クラクション、屋台etc… あの街の喧騒とエネルギーを思い出し、ああまた行きたいなぁ、と思ったり。山本先生、こんな素敵な作品を書いてくださって、本当にありがとうございました。

(Noko)

そよかが放ったセリフ「お洒落な人って狭量な面があると思います」、この言葉が一番印象に残りました! 私も昨年友達に同じようなことを言われてショックを受けたから。都はわたしだ。ずっとそう思って読み進めて、終盤で言われたこのセリフ! 泣きたかったです、自分の情けなさに。自分では料簡があると思っていた都もまた自分に重なりました。息苦しい世の中だけど……小説の中では、物語の中だけでは本音で語れるのでこの作品に出会えて本当に嬉しかったです。

(miu)

あと70ページほどで読み終えてしまいます。終わってしまうからこれ以上読み進みたくないんです(T_T)大好きな文緒さんの新刊、こんなにも文緒ワールド炸裂と思わなかったです。ホント、面白い。大好き。これこれ。これが山本文緒なの! ホントにホントに世界一大好きな小説家さん。とりあえず、続き読みます……。

(くみっきー)

幸せのカタチにこだわると幸せになれない、エピローグの中の都の言葉のように「少しくらい不幸でいい」と思えるようになれたときに人は幸せになれるのだろうと思う。

(みゃ〜ぽん)

数年前、とても大切な人に教えてもらって、山本さんの本を読むようになりました。本作も読み始めたら止まらなくて一気に読んでしまいました。いつも読んでいる最中は辛くて、社会に絶望しながら、それでも何か惹きつけられる文章に触れたくなって、山本さんの本を読むことが多いです。小さい頃に映画で見て印象的だった牛久大仏を観に行きたくなって、ベトナム料理を食べに行きたくなって、お寿司を食べたくなりました。

(りんご)

職場の人間関係でのストレス、親との関係、女友達と比較したり、いろんなストレスを抱えながら生きてる都がリアルで、独身時代に悩んでいたこととも重なりとても共感しました。恋人についても、良い部分、ダメな部分を見て、結婚相手としてこの人で本当に良いのか? って悩んでいる感情は、私もそうでした! 最後は本当に幸せな気持ちになりました。最高すぎました! 山本文緒先生大好きです!! 素敵な小説をありがとうございました(^ ^)大切にまた再読したいと思います☆

(みほ)

都と貫一の行方をハラハラしながら読みました。恋愛はうまくするものじゃない。どれだけ相手に素手で向かっていけるか、なのではと思う。ふたりの関係がメインストーリーではあるが、生きていくことの苦しさ、不甲斐なさ、切なさが詰まっている。幸せとは何か、と考えたことのある人なら共感を覚えるのではないだろうか。

(コジ)

ひとりで抱え込み過ぎてはいけない、誰かを頼ってもいい。都が疲弊してから立ち直るまでの流れは、思わず自分と重ねて読んでしまいました。終盤の「だからさぁ、明日死んでも悔いがないように、百歳まで生きても大丈夫なように、どっちも頑張らないといけないんだよ!」は都と一緒にハッとなりました。つらいことや悩みごとは尽きないですが、自分らしく楽しく過ごしていきたいな〜と活力をもらえる作品でした。あと、恋したいなー。

(もるみんたった)

デビューされたころから読んでますが、こんなにも心に響く小説を書かれる方はそういらっしゃいません。主に30代の女性の話だけど、「なんか今の日本の人生しんどい」というみなさんに読んでほしい。ぜひ、と、アラフィフ独身のわたしは思ったのでした。いろんな人物のいろんな意見に共感しながら、なんかスカッとしました。また次のお話を待っています。

(きり。)

この物語は色んなタイプの登場人物がそれぞれの「悩み」「不安」「コンプレックス」「トラウマ」などを抱えていて、右往左往しながらも立ち向かおうとする姿勢があって読んでいて応援したくなるのです。1番好きな場面は、やはり熱海で都が貫一に気持ちを思いっきりぶつけて「蹴り」を入れる場面でしょうか? 「吹っ切れた時」の女性は強し! 「ようやった!」と心の中で拍手を送りました。ここに至るまでの熱海の夕食でのやり取りも最高でした。7年ぶりの山本文緒さんの小説は健在で、またひとつ私の人生を豊かにしてくれました。とても感謝しております。

((し))

都にも都のお母さんにも都の子供にも共感できる。プロローグの主役がわかったときとっても嬉しかった。お金をだして新刊で買ってよかったと心から思います。

(グリル)

7年ぶりの新刊を発売日に買い求めてしばらく部屋に置いておきました。資格の勉強の為に読むのを我慢していたのですが、結局昨日1日で読み終えてしまいました。文章に区切りをつけて他のことをすることは難しいことでした。久しぶりに没頭して本を読むことができて本当に嬉しかったです。感想としては、都ちゃんが迷いながらも自分が本当に好きな人と最後結ばれて良かったなとほっとしました。自己肯定感が乏しいのだけれど、自分の出来うることの中で一生懸命な都ちゃんに共感しました。

(大学生からのファン)

アパレルの仕事の人が読めば、当てはまることが多いだろうし、結婚を考える年代も生き方の選択のきっかけになるだろうなぁ、と思いました。でも50代の主婦が読むと、違う視点から見ても参考になる部分が多いです。都の、内面から出来事を咀嚼して吟味して行う言動はとても“大人”で、過去の経験から失敗を恐れるというのも、“あるある”だなぁ、と思いました。私は最後のほうで、“少しくらい不幸でいい”という部分が、深いな、と思います。

(ゆずりん)

初めて都が貫一を自宅に招いて両親に紹介するシーンが心に残っています。私も人生で親に彼を紹介したのは一度だけ。今の旦那です。あの時、父が緊張しながら言葉のひとつひとつを観察してたのかな? って今になって思い返しました。親ってこんなふうに娘を見てるんだ? って、この心の機微が素敵です! 私は娘の立場ですが、将来子供がもし出来て同じ立場になったら、そんなふうに自分も言うのかな? って想像したら楽しかった。私はこの物語に出会えたことが、本当に幸せです!

(みう)

最初から最後まで感情を余す事なく揺さぶられながら世界にどっぷりとはまってしまいました。山本文緒さんの罠にもはまりつつ、何て嬉しい事をしてくれるのだとエピローグまで気を抜けず興奮さながら優しい気持ちで読み終えることができました。都の悲しみを背負いながら前向きに人生を歩んでいこうとする姿に、時には一緒に傷つきながら、けれども自分にはない強さに励まされることもあり、何だか私の人生を肯定してくれていると思いました。読む手を止められないほど面白かったです。山本文緒さんの小説中毒です。

(とまとりん)

現在イギリスにいます。あまりに心に突き刺さる小説のためイギリス人の友人に‘Revolution while rotation’ と勝手に訳して説明しましたが、私のちんけな英語力では素晴らしさが伝わってないと思います。英訳されて世界中の人に読んで欲しいです。ジャグリングして生きるのにひぃこら疲れてぐったりしてるのは日本人だけじゃないとこちらに来て学びました。世界中共感度100だと思います!!

(コーヒーゼリー好き)

仕事も介護も恋愛も結婚も、すごく共感できて、自分自身と重ねてしまい、後半はそばにいる方に心配されるくらい泣いてしまいました(笑)。全ての女性に読んでほしい一冊です。すでに新刊も楽しみにしております!

(さおり)

この小説のどこが一番面白かったのか……登場人物全員に共感できたことだと思う。全員がどこか欠けている。完璧な人間などいない。だから全員に自己投影しながら、共感し、時に嫌な気持ちになり、でも最後はおみやの気持ちが痛いほど分かって……本当に面白かった。20年以上のファンで、かつ読書はそこそこしていますが一気読みは初めての経験でした。

(トモトモ)

言いたいことを言ってしまって反省、言いたいのに言えなくて反省、都と同じような日々を過ごしています。都とほぼ同世代で、自分には貫一さんのような彼氏がいます。優しいし、楽しいけれど、どこか頼りない。話し合いたくてもうまく話し合えない。でもそれは自分がそうだからなのかもしれません。都と貫一は似ています。一方で自分はそよかに一番よく似ていて、そよかは正論ぶちかましてしまう所がありますが、自分のことをよく分かっていると思いました。でもみんな幸せになるのは難しい。

(えり)

同じところをグルグルしていたあの頃を思い出し、懐かしさと切なさに胸が詰まりました。そーか、私も自転公転してたんだ。考えたって答えは出ない。求めて悩んで苦しんだ都さんに共感し、伴走した気持ちになりました。そして「今」の都さんの思いを聞いてみたいと思いました。

(アンサ)

人生一度きり、色々やれそうな気もするけど、思っているほどできないし、人生あっという間なんだなと思い、読んでて、少し辛くなりました。それでもやっぱりみんな何かを始めて、今を変えようとする。ほんと、自転しながら公転(好転?)してるんですね。

(匿名希望)

都が、最後の最後で真の“主人公(私自身)”になるのが爽快。ママの、更年期という設定も良かった。病気でもないし、誰もが通る道のわりにはなかなか厄介、という側面は、都が結婚して幸せになりたいだけなのに、という、多くの女性が抱える葛藤とリンクして、より共感が深まったように思います。

(ともこ)

何気ない日常、特に目立つ訳ではない普通の人の生活がリアルに書かれていて共感出来ます。キラキラした日常、インスタなどSNSにいる自分ステキアピールを一生懸命してる人は実際には居ないよねと安心する。かわいい顔して心の中では毒を吐く、いじわるな事を思っている感じが好きです。私も30歳過ぎて未婚だったらこの様な事考えていたと思う。頑張り過ぎない都が好きです。

(いく)

自分の自信のなさからはぐらかしたり、相手の不安を察して身を引こうとしたりする男性の心理を理解して、もっと心の広い女性になりたい。また親の介護をしている都の心の苦しみも描かれているが、他人のために惜しげもなく自分の時間を使えるような度量の大きな人間になりたいと、この小説を読み思った。的外れかもしれないけれど、これが私の感想です。山本文緒さんの小説が大好きで、久しぶりの新刊ということもありゆっくりかみしめるように読みました。

(みみこ)

貫一と初めて居酒屋に行き、目を閉じて家に行こうと言われ「もうニャンくんに手ぇ握らせるなよ」ここでもう、物語に入り込み貫一に恋していました。それから同じように悩み、両親のことも大事だけどめんどう逃げたい、素敵に見える友達がうらやましい、彼の金銭感覚、過去、ずるい自分。ほんとうに今まで思ったことのある、今も自分の心にある感情すべてが都に重なりました。重ねることで今まで生きてきて感じた感情で蓋をしていた事、今の自分、のどちらも認めてあげることが出来たような、心がふっと軽くになりました。今読めてよかった。

(からあげとおにぎり)

主人公と同年代のせいだろうか、仕事に対する姿勢や、親の弱っていく姿、恋愛に対する不安が今の自分にしっくりシンクロした。小説の中で起きる出来事は誰にでも起こりうるような出来事で、すべてが大きな事柄でもないのに、どんどん続きが気になった。それはやはり登場人物の心理描写が秀逸だからだろう。私にはまだわからない親世代の気持ちも、なぜか共感してしまったり。日常の中で感じる喜怒哀楽(なんて四字熟語で表せるような簡単な感情ではない。羞恥、不安、喪失感、爽快感、虚無)、自分の中の目を逸らしたい部分、他人の裏表、山本文緒さんに書かせたら、右に出る人はいないのではないだろうか。

(あそび)

時間をかけて読みたかったのに真ん中くらいから本を閉じられなくなってしまいました。貫一と都のデートシーンはどうかするととても軽いカップルのようなのに、ふたりとも抱えているものはとても重く、それに気づいたときはハッとしました。みんな大変なのにみんなそれを受け入れて暮らしているんだ。

(クミコ)

これまで物語の主人公ってどんなに「何者でもない」人だと描かれていても、結局主人公として登場するだけの魅力があって、主人公たる輝きに心のどこかで羨望や嫉妬、尊敬、憧憬する部分があったけど、この主人公の都はなんかもう全ての行動や感情がリアルで、生々しくて、途中からちょっと怖くなりました(笑)。 人の人生を易々と「起承転結」として描かないのは、怖い。でも、ラストの終わり方はすごく好き。これ以上にない読後感に浸ってます。

(あんずほたて)

「人生はスパイラル(byユーミン)」という言葉を教えてくれたのは当時の恋人(現在の夫)だった。中年と言われる年齢になって子どももいるけど、今でも同じようなことでぐるぐる悩んでいる気がする。あの頃思い描いていた大人には到底なれそうもない。それでも死ぬまで生きていく。わたしはどこへ向かっているのかな。世界はそんなになまやさしいものではないけれど、悪に満ちあふれているわけでもない。7年ぶりに山本文緒の新作出たし。ドキドキしながらページをめくる体験をあと何回できるだろう。

(みっち)

私は今年で40歳で、20代前半の頃は母親の更年期障害と統合失調症が理由で実家を離れられず、フルタイムの仕事ができませんでした。思い通りにいかないのは自分の環境のせいとしながらも、社会が怖くて外で働く事から逃げる言い訳にもしてたなと思いました。歳を取った私は、思うままに生きたいと思う反面どうにもならなかったり、転んだり遠回りしたり、自分を肯定したり否定したりを繰り返して今があるなーと感じていて、この作品と出会えて、今までの私は間違えてなかったと生き方を肯定してもらえた気がします。これからも未来に期待しながらも怖がって、転んで凹んでそれでも歩いて流されて、気がつけばなんだかんだで自分を生きていくんだろうなと感じました。

(りょっぺ)

都の性格や言動が自分によく似ているので、読んでいる間ずっとイライラしていました。もし生まれ変われるのなら貫一のような男になりたいです。そしてエピローグの途中で、おおっ! と思わず声が出てしまいました。また、「考えて着ることは配慮と主張のバランスだ。」「配偶者の死の影は、親のそれとはまったくの別物だった。自分の土台を容赦なく崩されるような衝撃だった。」などのフレーズが心に残りました。山本文緒さんの文章は読んでいてとても心地よく、喉が乾いた時に水を飲んだように気持ちが落ち着きます。

(にとべさん)

山本文緒という海の中からそっと手を差し出し、きゅっと握られ、気付けば彼女の竜宮城に連れてゆかれる。隠していた不安を見事に剥き出しにして、さあ、この宇宙の海をどう泳ぎたい? と聞いてくる気がしてならなくなるのだ。生々しい中にちゃんと優しいときめきもあり、繋がれてゆくヒカリもあり、陰を受け止め、その存在を自覚しつつ取捨選択していく。「明日死んでも悔いがないように、百歳まで生きても大丈夫なように、どっちも頑張らないといけない」「矛盾を受け入れてこその大人だ!」主人公ではなく、偶然隣り合わせた他人に言わせるあたりがまた秀逸だ。人生の節目節目に山本文緒さんに救われている。

(まるり)

最後、貫一に会いに行くところがとにかく最高。泣けた。熱海、行きたくなった。

(菜穂子)

「自転しながら公転する」最初意味がよくわからなかったですが、読み進めていくうちに、なるほどなと思いました。自分の感情と、それをとりまく社会との兼ね合い、年齢を重ねるうちに、両方のバランスを取ろうと必死になる。都の姿を見ながら、考えてしまいました。折り合いをつけるところの難しさも実感。私なら? どうした? タラれば? だったら? 地頭がよさそうな貫一でも、肝心なところは抜けている。またそれが魅力なんだと思う。大変読み応えがありました。

(あやもん)

本編の最後で胸が一杯になり、こみ上げてくるものがありました。全て読み終わると、何か壮大な物語、恋愛物語だったと、本編後にこみ上げてきたものが、今度はどんどん広がり始める様な感覚になりました。とは言え、冷静になると、都と貫一のような恋愛は本当にどこにでも、そして身近にあるものの一つで、何一つ特別なことは無いんですよね。そんな当たり前の恋愛や人生が、こんなにも壮大に描かれる。当たり前の恋愛も人生もみんな壮大なんだと思える、そんな風に描くことが出来る山本文緒さんの更なる進化を目の当たりにした様に思います。

(こもも)

私は地元が土浦市なので、都の気持ちが少し分かるというか、色々感じとれるものもあって、自分の高校生の頃のこととかも思い出したりして、なんか複雑な思いにもかられました。最後の方、なんの感情なのか、涙が止まらなくて、でも一番最後まで読んで“あぁよかった……”って、ほんとに思いました。って、幼稚な感想で申し訳ないのですけど……やっぱり文緒さん大好きです! ほんとにありがとうございました!! あ、プロローグとエピローグ最高でした!

(匿名希望)

山本文緒さんの本はすべて読破しております。7年ぶりの長編でとても味わって読ませていただきました。主人公の心の葛藤、素直な気持ち、何に悩み、迷っているのか痛いほどに伝わる作品でした。よかったです。

(かずこ)

今の自分の気持ちに寄り添ってくれる小説でした。でもきっと20、30代の女性が読んだらみんなそう思うんじゃないかと。かなり広範囲な人の気持ちをカバーしながら、すごく個人的なところまで内容が入り込んでくる。登場人物の描写や境遇も妙にリアルで説得力がありました。例えば、都が東京での仕事を辞めて地元のアウトレットで働くところとか、私の地元にもアウトレットモールがあるので、実家に戻ることになったらつなぎでとりあえずアウトレットとかで働くことになるのかな、とか考えたり。終盤の言い合いになるシーン、好きだからこそ愛しいし、一時の感情で相手のことがすごく憎くもなる。そういう気持ちがものすごくリアルに描かれてました。期待通り! 素晴らしい小説でした。

(まいたん)

現代の女性にとっての様々な問題をおいしく調理した幕の内でした。一つ一ついろんな場所に行って関わる人に詳しくお話を聞かれていることがよくわかりました。新しいなと思ったのは女性の問題についての考え方が現代的にアップデートされているところ。男性間の前時代的な問題のしわ寄せが女性へのハラスメントに繋がってる、だから“男性らしさ”の呪縛から男性を解放したらもっと楽になれていいのに、みたいな。他にも災害ボランティアやベトナム人就業者など、最新の話題を切り取っているのに驚きました。あ、牛久大仏は去年の桜の時期に行きましたよ、やっぱり大きかった!

(弥生)

ニャン君の言葉「ごめん、ちょと無理かも」その後、急転直下する都は傷ついてもないし悲しくもなかった、って切ないようで、実は私自身「おばさん」を認識する良いきっかけになりました。あー34歳って世間的に見たら、年下から見たら「きつい」んだって私も憑き物がとれました。幸せになる執着や女性としてのマウンティングもやめたし、お陰様で自分が自分らしく生きれば良いと今では思ってます! そしてラストが自然体ですごく好きです! 本当ドラマのワンシーンのようで。まさに自転公転して生きているひとつの物語の終わりに自然と涙が出た。安心感というのか、戻ってこれたというのか、不思議とあたたかな感情になりました。

(みう)

好きな人にどうしてこんなこと言ってしまうんだろう。それは愛情の裏返しであることと、価値観が主張してくるからなんですよね。都が自分の世界から一歩踏み出す勇気に乾杯しました。

(おくちゃま)

40歳になる前に出会えて本当に本当に良かったです!! 感想文をnoteに書きました。素晴らしい本を本当にありがとうございました!

(koyuki)

これから結婚しようとしている人に悲観的な意味ではなくエールとして「幸せにならなきゃと思い詰めないようにね」と伝えられる人でいたい。

(ltnovel)

地方出身、東京の大学を卒業後、数年働いて帰郷、お見合い結婚して一児を出産。結婚20年。私の場合は(も)、仕事、家庭、育児……何もかも中途半端のドタバタのなか、完璧を目指してしまい、心が折れ、それでもまた頑張り、更年期を迎え……いつの間にか、あがっていました……。昔から山本さんファンでしたので、ご体調を崩されたことには心を痛めておりましたが、きっとまた元気になってくださることを信じてもいました。女ってめんどくさいけど、やっぱり、男より楽しいのかも? 人生は何回でもやり直せるのかも? 人間の心の力って、すごいのかも? と、思わせてくれたこの物語を書いてくださり、本当にありがとうございます。

(ミニーちゃん)

読み進める度に自分の感情と重なる点が多すぎました。ああわかるこの気持ち、と何度うなずいたことか。そして、漠然と抱える将来への不安はことさら私の中でずしんと響き……みんな幸せになりたいだけなのに、と思いながらひたすら先が気になって読み進めて、最後に都の一言に打ちのめされて。読み終えた今も、そんなふうに思える日が私にも来るのかな、とふとした時に考えてしまいます。

(uni)

山本先生の新たな代表作の一つに間違いなく加わった作品だと思います。現代の生きづらさ、貧困、介護、家の事。日々生きてるだけで様々な事を知らず知らず考えていることに、作品を通して考えさせられました。先生有り難う御座います。

(Roz)

読んでるとどこかに自分がいる、と思えることがありました。都の中に自分や娘がいたりする。そういうとこがとても好きです。

(kazu)

もう題名から好き。装丁も好き。モヤモヤとした感情を言葉にするのは難しいのにそれをクリアに表現していて気持ちがいい。読後感もサッパリとしていて、余韻が残る。そして私は更年期真っ只中だけれど、新しい人生が始まるのかも知れないとワクワクした。山本文緒先生に感謝。

(ノマ)

気付けば、完全に私の中で「文緒先生新刊発売記念祭り」が絶賛開催中でした。執念実って手にしたサイン本、サインは勿論のこと、その装丁の美しさ・優しさ・ぶ厚さに心躍りました。まさに持っただけで文緒ワールド! 移動中でも寝る前でもお風呂でも仕事の待機時間でも、瞬時に文緒ワールドへ没入出来ました。読了後は間髪入れずに2周目へ突入です。1周目は逸る気持ちに駆られてページを捲り進めていましたが、今度はゆっくりと、端々に落ちている大切な何かも拾いながら読んでいます。不安を抱えながら過ごすことの多かった2020年に、素晴らしい読書の秋を与えて下さり、どうもありがとうございました。

(あやん)

プロローグを読んだだけで胸が一杯になりました。7年振りの作品である事とか、その間に山本先生が乗り越えてきた事などが、物語と一緒に押し寄せてきて涙が止まりませんでした。素敵な作品に出会えた幸せは唯一無二です。苦労して手に入れたサイン本は一生の宝物です! どうもありがとうございました!

(DTS)

普段感じることのある違和感とかモヤモヤなど、言葉に上手くできない感情がうまく表現されていてとてもリアリティがある。普段の何気ない日常の生活を軸に物語が進むが、自分の身にも起こりそうなことばかりで自分ならどうするだろう? と考えることになり、結果自分と向き合うことになる。人と比べてどうではなく、自分の幸せは自分で決める、周りに惑わされず自分の信念を持っている人は強いと思う。それが揺るぎないものになれば精神状態も安定して、貫一のようにいつも穏やかにいれるのでしょう。目の前のこととしっかり向き合い、自分の考えをしっかり持つ。そして他人に惑わされない。読み終えたときに自分が改めて心に決めたことです。

(ユカコフ。)

人生にはいろいろなことがある。辛い事も楽しい事も。そんなわかりきった、当たり前のことが、でも、実はそれほど当たり前ではないのだと、当たり前だと思っていたことがどれほど貴重なことであるのか、気付かせて貰いました。読んでいる間中ずっと幸せでした。山本先生ありがとう!

(やすきち)

恋愛、仕事、友人や家族など順風満帆な時を願いながらもそんな百点の人生はなくて傷つきながら、癒しながらまた新しい日を迎えて暮らしていかなくてはいけないのだなと、自分も重ねて読みました。都がセクハラに遭う場面は辛くて悲しいし、このような経験は私はないけれど、実際起こっていることを考えるとやりきれないし、自分もどこかで別のハラスメントをしていたり、受けているのかもと振り返ることができました。都、桃枝の視点から書かれてましたが、貫一や都の父の視点からのも読んでみたいと思いました。

(ゆさこ)

半日で一気に読み切りました。29歳・都外の首都圏在住・実家暮らしのわたしは、途中から涙をおさえられず。読み進めるにつれて心にずっしりとくるシーンが多かったけれど、読後は頬を拭いながら「あー、自由に生きよう」という声が出ました。明日死んだとしても、百年生きたとしても、わたしのままで。

(ジャスミン)

自分も10年前親の介護と仕事でぐるぐる自転していたので、病院や介護施設の描写のリアリティに当時を思い出す。私だけでなく日本中多くの人が同じ状況にいる。どんな運命で公転していくのかという不安、娘息子配偶者の立場から深く共感できる内容だと思う。都を通して、屋根の下で安心して眠れる事の幸せ、値札を見ずに好きなものを買い食べられる幸せ、お金はなくとも心を通わせ合う人と過ごす幸せを体験する。最後に、少しくらい不幸でいいという言葉にたどり着いて肩の力が抜けた。ある時代、世代、場所で幸せと呼ばれるものなんて曖昧なものだ。そんなものに惑わされて自分が疲弊しては何にもならない。少しくらい不幸でも、自分にとって譲れない何かを見つける事が大事だと思った。期待以上の作品でした。

(のんこ)

まだ夢も希望もあるけれど自分のことだけ考えていられない年頃、そんな主人公の都は昔の私の分身でもあります。いや、どうしたらいいのかぐるぐる迷いが多いのは今の私も同じ。どこかで腹をくくると気持ちが楽になるのだけれど、最後の最後で都も腹をくくったのだな、と思いました。実はストーリーを動かしているヒロインでもある都の母親も途中から吹っ切れた感があって、男性陣が女性陣に引きずられていくのも面白い。どんよりとした曇り空が開けてきて青空が覗いたような読後感でした。やはり山本文緒の小説は、いい。

(ゆう)

自分の中にもこの人と同じ所がある、それはない、あの人いいこと言う、こんなヤツ近くにいなくてよかった、などと思いながら多くの登場人物と会った気持ちになりました。生きるの大変だけど希望はある、でも日本の将来はなぁ。牛久とベトナムに行きたくなりました。文緒先生、ありがとうございました。大好きです。

(ちびこん)

山本文緒の作品はいつも言葉に出来ないものを形作る。この『自転しながら公転する』においても、時に共感し、時に発見を伴いながら、言葉にならない概念を咀嚼していく事になった。また何度も、何度も、変色するまで読み返すことになるのだろう。この本が、本棚に帰る日は遠い。

(伝縁)

途中で何度も泣きそうになりました。こんな気持ちは久しぶりです。爽やかな読後感にしばらく浸ったあと、再びページをめくりました。情けない自分も愛おしいと思わせてくださり、ありがとうございました!

(蒼いひつじ)

私も、私の周りにもない非日常な話なのに、何故か親しみがあり、分かる気がする。毎日毎日のくりかえしの中で、私は本を読むのは得意ではないけれど、山本文緒さんの本があってよかったといつも思います。久しぶりで、嬉しかったです。

(くう)

読んでます。なんだか込み上げてくるものがありました……。ありがとうございます。

(mer.)

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