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【特集】正統なんてぶっ飛ばせ! 奇想の日本美術史

芸術新潮 2019年2月号

(毎月25日発売)

1,440円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2019/01/25

発売日 2019/01/25
JANコード 4910033050292
価格 1,440円(税込)
●目 次

【特集】正統なんてぶっ飛ばせ!
奇想の日本美術史

監修 山下裕二

はじめに
『奇想の系譜』という“時限爆弾”を抱えて日本美術史を歩く
文 山下裕二
奇想8カ条
奇想の美術史年譜
――そいつは時々、爆発する

第一部●奇想幼年期
大陸オーソドックスとせめぎあう奇想の島

[縄文時代~桃山時代]
桃山以前――奇想はどう育ったか
“奇想”が受け入れられるまで
談 辻惟雄

第二部●奇想青年期
徳川の平和パックス・トクガワーナは奇想の楽園

[江戸時代]
運命の子の壮絶絵巻 岩佐又兵衛
逸脱する文化エリート 狩野山雪
技巧を捨てて世俗化に抗う 白隠慧鶴
奇想で捉えた“いのち”のユートピア 伊藤若冲
ほとばしる露悪パワー 曽我蕭白
あっぱれ芸人魂 長沢芦雪
盛りすぎ琳派 鈴木其一
男前グラフィック 歌川国芳
浮世絵界の破格のツートップ 写楽と北斎
幕末絵師たちの陰影ちょっと礼讃

第三部●奇想壮年期
世界一体化グローバリゼーションと奇想の行方

[明治時代~現代]
洋画の波に乗れ!
見世物小屋で見る奇想の夢
踊る超絶技巧
デロリの血脈
近代アニミズムが呼んでいる
キッチュで見せる昭和歴史画
マンガが拓いた“無能”の力
AI時代の縄文ブーメラン

COLUMN
1 建築が誘う異界
2 達磨大師――無敵のいじられキャラ
3 正統派にも奇想の1点

特別寄稿
若冲はトランプを見ていたのか?
「老松白鳳図」のハート形をめぐって
文 辻惟雄

展覧会案内



◆ 第2特集 ◆

マイアミ現地レポート
バンクシー
非公式展覧会
文 藤森愛実

◆ Art News exhibition ◆

タータン
色と直線が織りなす、絶対的デザイン

◆ Art News book & goods ◆

パリ発陶器ブランド“アスティエ・ド・ヴィラット”がプロデュース!
絵本と香りで追想する、画家バルテュス

◆ Art News exhibition ◆

出現! キリシタンが遺したゆるかわ水墨イエス伝



◆ Review ◆

  • 小野祐次/中谷芙二子/木下直之/バールティ・ケール/鈴木理策
  • 「特別展 顕われた神々――中世の霊場と唄導――」より



◆ Global News ◆

  • Val-d'Oise「パトリック・ノウ こだま」展
  • Paris「ナダール家の人々、ある写真の伝説」展
  • Sudbury「初期ゲインズバラ:辺鄙な田舎町から」展
  • Wien「棺の中のトガリネズミのミイラと秘宝の数々 ウェス・アンダーソンとジュマン・マルーフ」展



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

ちょっといいで書?〈22〉
ストリートで見つけた気になる字
選・文 中澤希水

Goods & Shop

時と光の美術館〈22〉
SPECIAL
ヴァン クリーフ&アーペル

◇ 連載 ◇

海外アートStudy最前線〈44〉
文 前橋重二

Around Geijutsu Shincho
血と笑いとエロスの絵師 岩佐又兵衛

定形外郵便〈56〉
文 堀江敏幸

原田マハ、美のパイオニアに会いに行く〈22〉
フジコ・ヘミング

中野京子が読み解く画家とモデル〈10〉
モディリアーニと《ジャンヌ・エビュテルヌ》

千住博の往復書簡〈7〉
新春特別編
美輪明宏と語り合う多様性と「心の栄養」

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈53〉

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈34〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

アートを通じて共生社会を考える
「ここから3」展

アイズピリ
共に歩んだ画商が語る画家たちの素顔

今年はじめたいアート2019
武蔵野美術大学通信教育課程

新進美術家たちの海外研修成果を発表
「21st DOMANI・明日展」

Gallery's Plaza
ART CAFÉ SPECIAL
ART CAFÉ

最新号PICK UP

日本には奇想DNAがある

 約半世紀前、辻惟雄が著した『奇想の系譜』には、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳という江戸時代の絵師6人が名を連ねている。この本をきっかけに「若冲ブーム」「江戸絵画ブーム」、そして「日本美術ブーム」が現出した。
 が……縄文土器の文様や造形だって十分に奇想だし、この国には奇想DNAがあるのでは? というわけで、縄文時代から現代までの「奇想の日本美術史」を追ってみたのが今回の特集。監修は、辻門下の奇想っ子であり、日本美術ブームを盛り立てた日本美術応援団の団長でもある山下裕二氏だ。
 まずは「奇想の条件」を調査してみたのだが、これが難しい。正統派ではないため法則を見出しにくいのだ。しかし、意味不明だったり、かわいすぎたり、いくつかの特徴があることが発見され、「奇想8カ条」を設けて作品を選出していった。
 果たしてみなさんはどう見るだろうか。1点1点、ツッコミを入れながら楽しんでほしい。

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この号の誌面

編集長から

世界的にも珍しい!? 日本の奇想DNA

『奇想の系譜』という本をご存知だろうか。刊行は1970年、著者は美術史家の辻惟雄。日本の美術は西洋美術にかなわない、という風潮に疑問を抱いた著者が江戸時代の作品を丹念に調査したところ、いるではないか、西洋も驚く奇想軍団。そして同書で、又兵衛、山雪、若冲、蕭白、芦雪、国芳が紹介された。この本がなければ、マイナーだった彼らが今のように脚光を浴びることはなかっただろう。
 しかし――果たして“奇想”は江戸時代の専売特許なのだろうか? 斬新な縄文土器を見ると、すでにそのDNAがありはしないか? 本特集で縄文時代から現代までの美術史を追ってみたところ、どうやら異文化が流入することで奇想は一旦なりを潜めるも、やがてDNAが頭をもたげ、反動がやってくることが見えてきた。その際、奇妙な化学反応を起こし、凝りすぎたり、かわいくなったり、奇天烈な作品が生まれる。若冲とトランプをめぐる、辻氏の新知見も掲載。瞠目の内容である。

芸術新潮編集長 吉田晃子

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