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【特集】禁断のヌード写真史

芸術新潮 2019年1月号

(毎月25日発売)

1,466円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2018/12/25

発売日 2018/12/25
JANコード 4910033050193
定価 1,466円(税込)
●目 次

【特集】禁断のヌード写真史

爆笑! ハダカ談義2
みうらじゅん ×辛酸なめ子

撮り下ろし 宮澤正明
交響する裸体

第一部
ヌードフォト 歴史篇

対決7番勝負!
写真史の中のヌード表現
選・文 タカザワケンジ
エドワード・ウェストン×ラルフ・ギブソン
アンドレ・ケルテス×ビル・ブラント
ソール・ライター×荒木経惟
リー・フリードランダー×E・J・ベロック
レン・ハン×ライアン・マッギンレー
センタ・シモン×インベカヲリ★
サリー・マン×イリナ・イオネスコ

VS警察
“わいせつ”を巡る攻防クロニクル

これだけは知っておきたい
ヌード写真の200年
選・文 山内宏泰

男性ヌード
“撮られる性”への転換史

第二部
ヌードフォト 最前線

芸術新潮特選
とてつもない裸! ベスト4
許曉薇
私は「花の器」
キャシルス
性を超越した肉体
大橋仁
390人の性交、肉はなにを語ったのか
アントワーヌ・ダガタ
見捨てられた人々と共に

セルフヌード 百花繚乱
七菜乃/マキエマキ/睡蓮みどり

ジェンダーをぶっとばせ
殿村任香/浦芝眞史/菅実花
[撮り下ろし]
TRMN/20XX年の禁断のヌード
[ヌード写真考]
すべての裸体は、美しいのか?
文 宮本和英



◆ 第2特集 ◆

それはもはやSMではない!
Hajime Kinokoがいざなうハイパー緊縛世界

文 宮本和英

◆ Art News exhibition ◆

平出隆×青木淳
遊歩の先に見えてくるもの
文 保坂健二朗

黒人写真家の誕生!
ゴードン・パークス最初の10年
文 藤森愛実



◆ 特別記事 ◆

ヒロシ・ホンダが描く収容所生活
ホノルル美術館に残る、ひそやかなる記録画



◆ Review ◆

  • 「カタストロフと美術のちから展」より
    中村弘峰/石井林響/辰野登恵子



◆ Global News ◆

  • London「モダン・カップル:アート、親密さ、そしてアヴァンギャルド」展
  • Paris「キュビスム」展
  • Milano「マルゲリータ・サルファッティ ミラノのしるし、色、光」展
  • New York「ヒルマ・アフ・クリント:未来の絵画」展



◆ Regular Features ◆

◇ 巻頭 ◇

ちょっといいで書?〈21〉
ストリートで見つけた気になる字
選・文 中澤希水

Goods & Shop

時と光の美術館〈21〉
ファベルジェ

◇ 連載 ◇

海外アートStudy最前線〈43〉
文 前橋重二

定形外郵便〈55〉
文 堀江敏幸

中野京子が読み解く画家とモデル〈9〉
ホルバインと《デンマークのクリスティーナの肖像》

千 宗屋の飲みたい茶碗、点てたい茶碗〈52〉

千住博の往復書簡〈6〉
宛先 松井冬子様

◇ PICK UP ◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈33〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

▼芸術新潮特別企画

アートであり、カレンダーである
これまでになかった新しい世界が到来
燦・エクセル・アート&カレンダー 2019

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈28〉
蟹満寺の釈迦如来坐像 国宝

ART CAFÉ SPECIAL
Gallery's Plaza
ART CAFÉ

最新号PICK UP

世界の“とてつもない裸!”

 2016年7月号でご好評をいただいた「日本のヌード写真史」特集ですが、今月号ではその対象を「世界のヌード写真史」へと拡大しました。

 写真が誕生したのは、今をさかのぼること180年、1839年8月19日のことです。フランス学士院で「ダゲレオタイプ」と呼ばれる銀板写真の技術が発表され、それはまたたく間に世界へと広がりました。そして1840年代には、さっそくヌード写真が多く撮影されていたとの記録があります。

 以来、技術の進歩と、社会の倫理観の変化に対応しながら、ヌード写真は進化を遂げてきました。警察vs写真家の“わいせつ”を巡るギリギリの攻防など、本特集の第一部ではさまざまな角度から、写真家たちのヌード表現の挑戦の歴史を辿ります。

 第二部では、「ヌードフォト最前線」として、“とてつもない裸!”をたっぷりご覧いただきます。信じがたい体の柔らかさで強烈なセルフヌードを撮る台湾在住の女性写真家、女性の肉体をボディビル技術でムキムキに仕上げた北米のアーティスト、390人の男女を集めてそのセックスを撮った日本の写真家……。彼らが捉えているのは、単なる裸の肉体ではなく、人間存在の奥深くに潜む何か、のようにも感じられます。

 そして、38年にわたりエロ写真をスクラップ帳に切り貼りし続けてきたみうらじゅんさんにもご登場いただきました。おそらく世界でも類を見ないほど長くヌード写真と真剣に対峙し続けてきた男と、辛酸なめ子さんとの抱腹絶倒対談もお楽しみに!

この号の誌面

編集長から

芸術? わいせつ? 禁断のヌード写真史

 1839年に写真が発明されると、早くも40年代にヌード写真が盛んに撮られ始めている。性的な関心は当初からこのメディアの原動力だった。画家が創作の資料とすることも多く、ならばいっそ写真を絵画的にしてしまえば? という発想に至るのは自然の流れで、絵画を模倣したようなヌード写真が台頭。それが一転して、写真独自の美的なヌードへと向かうのは20世紀前半、ストレート・フォトグラフィーなどが登場してからのことだった。やがて従来の表現を逸脱する作品群が登場し、世界で、そして日本でも写真家が逮捕されたり、出版物が回収されたり、「アート」と「わいせつ」をめぐる攻防が繰り広げられた。いまや撮影者=男、被写体=女という枠組みも崩壊し、ジェンダーやLGBTのヌード表現が隆盛を迎えている。ひとくちにヌード写真と言っても、様々な変遷があったのだ。
 アートはエロの敵だ。みうらじゅんがそう語る、辛酸なめ子との爆笑対談も必読。

芸術新潮編集長 吉田晃子

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芸術新潮とは?

「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。