山田詠美『血も涙もある』 山田詠美『血も涙もある』 山田詠美『血も涙もある』

story

有名料理研究家の妻と、その10歳年下のイラストレーターで「魅力的」な夫。ある日、妻の助手である一人の女が、夫の恋人となる。はじめは、微妙なバランスを保っていた3人の関係は、ユーモラスに残酷に、その味わいを変えていく。「妻」「夫」「恋人」と異なる視点から語られる、意外なその後味とは――。著者、最新作!

character

沢口喜久江

沢口さわぐち喜久江きくえ

有名料理研究家。そのレシピは、幅広い年齢層の人気を獲得している。料理本や料理教室も人気で、ウェブ連載のエッセイも持ち、スタッフからも慕われている。50歳。

沢口太郎

沢口さわぐち太郎たろう

喜久江の夫で、10歳年下。キタロー・サワグチ名義でイラストレーターの仕事をしている。

和泉桃子

和泉いずみ桃子ももこ

35歳。短大の食物栄養科を出た後、友人のケータリングサーヴィスの会社を手伝っていたが、喜久江の助手となる。

書籍情報

『血も涙もある』書影

『血も涙もある』

山田詠美

2021/2/25発売
定価1,650円(税込)
判型 四六判
ISBN:978-4-10-366817-6

私の趣味は人の夫を寝盗ることです――有名料理研究家の妻、年下の夫、そして妻の助手兼夫の恋人。3人が織りなす極上の危険な関係。

profile

山田詠美(ヤマダ・エイミ)

1959(昭和34)年、東京生れ。明治大学文学部中退。1985年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。1987年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、1989年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、1991年『トラッシュ』で女流文学賞、1996年『アニマル・ロジック』で泉鏡花賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、2005年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、2012年『ジェントルマン』で野間文芸賞、2016年「生鮮てるてる坊主」で川端康成賞受賞。『ぼくは勉強ができない』『学問』等、著書多数。2003年から芥川賞選考委員。

著者メッセージ

「ここは今から(非)倫理です」と、いう感じで…笑。
人間の数だけある倫理と(非)倫理のありかたをどうか存分に楽しんでください!
損はさせないよ…笑!!

既刊小説

学問

アニマル・ロジック

蝶々の纏足・風葬の教室

ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

ぼくは勉強ができない

放課後の音符

ラビット病

色彩の息子

ひざまずいて足をお舐め

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