戦争末期、空襲下の東京で出会った百合子と渋谷、シベリア抑留から帰った辻と医者を目指す愛子。二組の夫婦の戦後が始まった。

ファーストレディ(上)
読み仮名 | ファーストレディ1 |
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シリーズ名 | 新潮オンデマンドブックス |
発行形態 | オンデマンドブックス |
判型 | 新潮オンデマンドブックス |
頁数 | 300ページ |
ISBN | 978-4-10-865374-0 |
定価 | 3,300円 |
戦争末期、空襲下の東京で、女学生の百合子と愛子は二人の大学生と出会う。その一人、渋谷と戦後再会した百合子は、もう一人の大学生、辻を慕いながらも渋谷の求婚を受け入れる。議員の家系に繋がる百合子との結婚によって、渋谷は政治家としての第一歩を踏み出した。一方、シベリア抑留から病んで帰った辻は、医者を目指す愛子と結ばれる。かくて二組の夫婦の戦後が始まった……。
著者プロフィール
遠藤周作 エンドウ・シュウサク
(1923-1996)東京生れ。幼年期を旧満州大連で過ごし、神戸に帰国後、11歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年「白い人」で芥川賞を受賞。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある。主な作品は『海と毒薬』『沈黙』『イエスの生涯』『侍』『スキャンダル』等。1995(平成7)年、文化勲章受章。1996年、病没。