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ロックと共に年をとる

西田浩/著

748円(税込)

発売日:2010/10/15

書誌情報

読み仮名 ロックトトモニトシヲトル
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 191ページ
ISBN 978-4-10-610389-6
C-CODE 0273
整理番号 389
ジャンル 音楽
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2011/04/22

「伝説」たちに聞いた、音楽の話、人生の話。ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ジェフ・ベック、ロバート・フリップ、キース・エマーソン、オジー・オズボーン、ニール・ヤング、ポール・アンカetc.

「九〇歳になっても『イエスタデイ』を歌っているよ」ポール・マッカートニーはそう言った。誕生から半世紀、ロックを作る側も聴く側も年を重ねてきた。ジョージ・ハリスン、ロバート・フリップ、キース・エマーソン、ニール・ヤング、ポール・アンカ、ジェフ・ベック等々、もはや「伝説」となったアーティスト達が語る人生、死、仕事、解散、転落と復活……膨大なインタビューをもとに展開する、大人のためのロック論。

目次
プロローグ――ロックは若き日の熱病か
第1章 引き際はいつか
「九〇歳でも歌うよ」とポールは言った
ビリー・ジョエルの迷い
二七歳厄年説
再結成は「遠い将来」と語ったジョージ
第2章 転落のあとに復活がくる
ポール・アンカ、「マイ・ウェイ」を語る
新旧交代の波
サンタナの復活を支えたもの
慎しみ深い好漢ジェフ・ベック
スティーリー・ダンの背伸び
第3章 解散と再結成のロジック
解散は寂しい
スティングの言い分、コープランドの言い分
ミスター・ビッグの不思議
ポール・ウェラーの嗅覚
死と解散
成功の落とし穴
再結成のロジック
「ピートの声でありたい」ダルトリー
ディープ・パープルの二者択一
第4章 プログレの底無し沼に溺れて
プログレ底無し沼にはまって
プログレ天国ニッポン
ロバート・フリップの不機嫌
ジョン・ウェットンのリベンジ
天上から下界に降りてきたイエス
キース・エマーソンの「もし」
第5章 インタビューの裏側
音楽担当記者の仕事
いかにインタビューは成立するか
ロックスターと役者の違い
インタビューは予定調和か
マライア・キャリーがこぼした本音
ジョナサン・デイヴィスは戻って来なかった
第6章 怪人たちの思考
奇人相手は緊張する
やっぱりお茶目なオジー・オズボーン
確信犯としてのマリリン・マンソン
トレント・レズナーの覚醒
異端の系譜を考える
第7章 ロック・ファン年長組の密かな楽しみ
なぜ人はロックから脱落するのか
エアロスミスの浮き沈み
変わりようも楽しい
ニール・ヤングは大いに語った、が……
今こそライブに行こう
クラプトンはあちこちに出てくる
ボン・ジョヴィに不明を恥じる
大人もフェスに行こう
フェスならではの出会い
エピローグ――ロックは伝統音楽になるのか

蘊蓄倉庫

ロック界の苦労人

 人気者になった後一度落ちぶれた経験がある苦労人は、人間的な器が大きくなる……というと演歌っぽいですが、ロック界でもそういう現象はよく見られるようです。『ロックと共に年をとる』の著者、西田浩さんが、エアロスミスのヴォーカル、スティーヴン・タイラーに2004年に取材したときのこと。スティーヴンは「確か、前に会っているよね」と言ってきました。確かに2度目の取材であり、聞いた瞬間、西田さんは「思わずうれしくなった」そうです。しかしおそらくこれは事前にレコード会社から、この人の取材は2度目ですよ、と聞いていたうえでのリップサービスだったのだろう、と西田さんは思い直しました。たとえそうであっても、言われて悪い気がするはずありません。
 今でこそ不動の人気を誇るこのバンドも80年代に長い低迷期がありました。だからこそできる、気配りだったのではないでしょうか。
掲載:2010年10月25日

担当編集者のひとこと

ロックは今どうなっているのか

 あるロックバンドのライブに出かけたとき、会場がおっさんだらけであることに気づきました。私も40歳を過ぎているので立派なおっさんですが、その私から見ても「おっさん」としか思えない人ばかりなのです。
 近頃はライブ会場でビールが購入できるところも多く、その会場もそうだったので、当然のようにおっさんたちは開演前から呑んでいます。若い人よりも、おっさんは酒好きの確率が高いのです。
 しかし残念なことに、おっさんは膀胱が昔ほどの性能を持っていません。そんなわけでトイレは長蛇の列です。そろそろ開演になりそうな時間には、二重の意味でそわそわした感じの中高年がトイレ前にずらりと並んでいました。
 こういう光景はもう珍しくありません。ベテランのライブに行くと、客層の中心は中高年です。面白いのはおおむね、この人たちのほうが熱い聴衆だということです。若い人はだるいのか何なのか知りませんが、拍手すらしない人が多い。
 音楽雑誌の投稿欄を読んでいても、60代の人の手紙が珍しくなくなりました。怒れる若者は、そのまま怒れる老人になったのでしょうか、「最近のリマスター盤には納得いかない」といった、関係ない人から見ればどうでもいいような怒りを炸裂させています。
 こういう人たちを馬鹿にしたいのではありません。多分、私もこのまま生きていられれば、ああいうふうになるのだろうなあ、と思うのです。
『ロックと共に年をとる』は、読売新聞文化部で数多くのミュージシャンに取材してきた著者が、ベテランたちの発言をベースにして展開するロック論です。登場するのは、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ジェフ・ベック、ロバート・フリップ、キース・エマーソン、オジー・オズボーン、ニール・ヤング、ポール・アンカ、スティング、ポール・ウェラー、ジョン・ウェットン等々。
 いまでもライブに出かけている人、CDを買っている人はもちろん、いったんロックから離れてしまった人にもぜひ読んでいただきたいと思っております。

2010/10/25

著者プロフィール

西田浩

ニシダ・ヒロシ

1963(昭和38)年東京生まれ。読売新聞編集委員。文化部でポピュラー音楽の担当を続けてきた。著書に『ロック・フェスティバル』『ロックと共に年をとる』、共著に『この50枚から始めるロック入門』『負けたくなかった 具志堅用高、波瀾の半生を語る』など。

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