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管見妄語 失われた美風

藤原正彦/著

1,540円(税込)

発売日:2019/05/17

  • 書籍

惻隠の情、卑怯を憎む心、英語力より国語の情緒……今こそ必要なのは「日本人の美徳」。

水に落ちた犬を打つような風潮やずる賢さの氾濫、さらには早期英語教育推進をはじめとする欧米への迎合――。日本ならではの美風を忘れてしまった社会を指弾しつつ、未曾有の大災害時に溢れた人々の惻隠に一縷の望みをつなぐ。『国家の品格』『国家と教養』の著者が想いを紡ぐ「週刊新潮」連載をまとめた人気シリーズ、ついに最終巻!

目次
はじめに
第一章 祖国とは国語
我が青春のプレイボーイ
カタルーニャの涙
ウーゼスの秘密
可笑しくも佳き伝統
ゴッホを追いかけて
見えなくなれば忘れられる
クンクン人生
文字は人なり
完璧を期す
秋の真下で
第二章 流暢な英語より教養
失われた美風
越冬大作戦
夜道の歌
天にひれ伏す自動車制度
口説かなくては
ハッピーならば
愚かなる小学校英語
母の無念
アラン・ベイカー教授の思い出
三十八回目の二月
第三章 統計とは「インチキの玉手箱」
働かせ方改革
笑えば敵なし
神様になる
忖度と惻隠
ワードゲーム
フニャフニャを夢みて
京都、伝統の底力
扱いにくい人々
選択という地獄
第四章 孤高の日本を忘れた現代日本
藤原家、走る
コメ プリマ
大浮かれ
行くんだ、お前は若い
反則タックル
昔の光 今いずこ
死して名を残す
占いの嗜み方
浮かれる日本
いよいよ二人きり
第五章 我々の生のような花火
喉の筋トレ
今夏の行方
セピア色の葉書き
健全な精神
土蔵の村
英国紳士の癇に障るもの
夏の名残り
朝六時のメール
たがが外れた人々
第六章 世の動きに対するたまらない想い
「山深く貧しき村に吾が住む」
カウボーイの蛮勇
真理への遠き道
悪意の一押し
物書きの嘘
日本がなくなる
本書き、本読めず
才能の追放
最後の同窓会
管見妄語の十年間

書誌情報

読み仮名 カンケンモウゴウシナワレタビフウ
装幀 新潮社装幀室/装幀
雑誌から生まれた本 週刊新潮から生まれた本
発行形態 書籍
判型 四六判
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-327415-5
C-CODE 0095
ジャンル ノンフィクション
定価 1,540円

著者プロフィール

藤原正彦

フジワラ・マサヒコ

1943(昭和18)年、旧満州新京生れ。東京大学理学部数学科大学院修士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授。1978年、数学者の視点から眺めた清新な留学記『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、ユーモアと知性に根ざした独自の随筆スタイルを確立する。著書に『遥かなるケンブリッジ』『父の威厳 数学者の意地』『心は孤独な数学者』『国家の品格』『この国のけじめ』『名著講義』(文藝春秋読者賞受賞)『ヒコベエ』『日本人の誇り』『孤愁 サウダーデ』(新田次郎との共著、ロドリゲス通事賞受賞)『日本人の矜持』『藤原正彦、美子のぶらり歴史散歩』『国家と教養』等。新田次郎と藤原ていの次男。

判型違い(文庫)

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