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狭き門

アンドレ・ジッド/著 、山内義雄/訳

693円(税込)

発売日:1954/08/03

  • 文庫
  • 電子書籍あり

神を愛するがゆえ、彼を愛せない――。二つの愛に苦悩する女性を描いた傑作古典。

早く父を失ったジェロームは少年時代から夏を叔父のもとで過すが、そこで従姉のアリサを知り密かな愛を覚える。しかし、母親の不倫等の不幸な環境のために天上の愛を求めて生きるアリサは、ジェロームへの思慕を断ち切れず彼を愛しながらも、地上的な愛を拒み人知れず死んでゆく。残された日記には、彼を思う気持ちと“狭き門”を通って神へ進む戦いとの苦悩が記されていた……。

書誌情報

読み仮名 セマキモン
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 288ページ
ISBN 978-4-10-204503-9
C-CODE 0197
整理番号 シ-2-3
ジャンル 文芸作品
定価 693円
電子書籍 価格 572円
電子書籍 配信開始日 2016/07/29

著者プロフィール

(1869-1951)1869年、パリ生まれ。早くに父を亡(な)くし、清教徒の厳しい母に育てられる。マラルメのもとで象徴主義の洗礼を受けたのち、『パリュード』(1895年)で小説の可能性を模索。つづく『背徳者』(1902年)では、生の称揚とともに少年愛の世界を繰り広げる。他の小説に『狭き門』(1909年)、『法王庁の抜け穴』(1913年)、『田園交響楽』(1919年)などがあり、代表作の『贋金(にせがね)づくり』(1926年)は「メタフィクション」の先駆となった。政治参加にも積極的で、植民地経営やスターリン主義をいちはやく批判。『コリドン』(1924年)で男色を擁護し、『一粒の麦もし死なずば』(1926年)では自身の同性愛をカムアウトした。1947年にノーベル文学賞を受賞し、1951年、八十一歳で死去。2002年、フランスのガリマール社より未発表作『ラミエ』が出版される。

山内義雄

ヤマノウチ・ヨシオ

(1894-1973)東京・牛込生れ。東京外国語学校卒。『狭き門』や『チボー家の人々』を翻訳し、わが国におけるフランス文学の普及に多大な貢献をした。

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