ホーム > 書籍詳細:赤光

赤光

斎藤茂吉/著

572円(税込)

発売日:2000/02/29

  • 文庫

100年後も消えることなき歌がある。近代短歌史上最高と謳われる伝説的処女歌集。

『赤光』は、当時の歌壇に一大センセーションを巻き起こした処女歌集である。「死にたまふ母」「悲報来」「おひろ」など、作品は生の苦悩と輝きの瞬間に満ち溢れる。内面の凝視を外界の写実へと昇華させ、伝統的技法と近代的自我の融合を成し遂げた。大正2(1913)年の初版刊行から世紀を経た現在もなお、人生の一風景や叙述の深処に宿る強烈な人間感情に心震える、伝説的歌集の新装版。

目次
大正二年
1 悲報来(十首)
2 屋上の石(八首)
3 七月二十三日(五首)
4 麦奴(十六首)
5 みなづき嵐(十四首)
6 死にたまふ母(五十九首)
7 おひろ(四十四首)
8 きさらぎの日(十一首)
9 口ぶえ(五首)
10 神田の火事(五首)
11 女学院門前(五首)
12 呉竹の根岸の里(十一首)
13 さんげの心(十七首)
14 墓前(二首)
明治四十五年 大正元年
1 雪ふる日(八首)
2 宮益坂(八首)
3 折に触れて(八首)
4 青山の鉄砲山(八首)
5 ひとりの道(十四首)
6 葬り火(二十首)
7 冬来(十四首)
8 柿乃村人へ(十首)
9 郊外の半日(十七首)
10 海辺にて(二十三首)
11 狂人守(八首)
12 土屋文明へ(八首)
13 夏の夜空(八首)
14 折々の歌(二十六首)
15 さみだれ(八首)
16 両国(八首)
17 犬の長鳴(八首)
18 木こり(十七首)
19 木の実(八首)
20 睦岡山中(十一首)
21 或る夜(八首)
明治四十四年
1 此の日頃(八首)
2 おくに(十七首)
3 うつし身(十七首)
4 うめの雨(二十首)
5 蔵王山(八首)
6 秋の夜ごろ(二十首)
7 折に触れて(二十首)
8 遠き世の……(二首)
明治四十三年
1 田螺と彗星(十一首)
2 南蛮男(十一首)
3 をさな妻(十四首)
4 悼堀内卓(七首)
自明治三十八年 至明治四十二年
1 折に触れ(十七首)
2 地獄極楽図(十一首)
3 蛍(五首)
4 折に触れて(二十首)
5 虫(八首)
6 雲(十四首)
7 苅しほ(八首)
8 留守居(八首)
9 新年の歌(十四首)
10 雑歌(十一首)
11 塩原行(四十四首)
12 折に触れて(二十首)
13 細り身(三十五首)
14 分病室(四首)
巻末に

斎藤茂吉 芥川龍之介
赤光 吉本隆明
解説 小林恭二

書誌情報

読み仮名 シャッコウ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 368ページ
ISBN 978-4-10-149421-0
C-CODE 0192
整理番号 さ-40-1
ジャンル 詩歌、戯曲・シナリオ
定価 572円

著者プロフィール

斎藤茂吉

サイトウ・モキチ

(1882-1953)近代短歌を確立した歌人。山形県金瓶村(現・上山市金瓶)の旧家に生れ、開業医であった親戚、斎藤紀一のもとで(後に養子縁組)一高から東大に学び精神科医となる。一方、中学時代から和歌に興味を持ち、正岡子規の影響を強く受けて作歌に熱中する青年時代を送った。代表的歌集に『赤光』『あらたま』『ともしび』『白き山』など。『柿本人麿』ほか評論も多数。

この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。

感想を送る

新刊お知らせメール

斎藤茂吉
登録
詩歌
登録
戯曲・シナリオ
登録

書籍の分類