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かぐや姫はいやな女

椎名誠/著

605円(税込)

発売日:2019/07/26

  • 文庫

実はみんな、そう思っていただろう? オトギ噺、美酒、旅、便所。シーナ節炸裂の痛快エッセイ集。

高慢で厭味極まりないかぐや姫、エイリアンの桃太郎、薬物を盛られた浦島太郎。こんな危ない話を幼い子に読ませていいのか――! オトギ噺に隠された「不都合な真実」を、独自のSF観で解き明かす。さらにシーナの眼光は昔話に留まらず、現代ニッポンの不思議を鋭く突き、過酷で愉しい辺境の旅を振り返り、麦酒も珍酒も熱く讃え、地球の水と便所を徹底分析。読めばスッキリ、痛快エッセイ集。

目次
はじまりはじまり
I 怪しいオトギ噺の国で
なぜかぐや姫は高慢で桃太郎は独善的なのか
世の中はよい爺さんと悪い爺さんでつくられていた
なぜまんじゅうは怖かったのか
もっと元気にスイカ、トマト、怪談
歩いていける「むかし未来だった」ところ
不思議の国のニッポン
いねむり電車/日本は食肉後進国/多機能というおせっかい/幼児化する日本/マイノリティーとしての日本食/幸せな国とは何?
II 旅が育ててくれた
タルヴェスの馬
「波見酒」を飲める秘密の場所
育ての親は海?
海と川の匂いのする町
忘れえぬ情景~五つの日本の素晴らしい島
島の三大ホラ話
旅のあけくれ
ブルーシャトーとキリタンポ鍋/ヘコタレ旅を救ってくれた醤油味/カウボーイはつらいよ/零下五十五度を行く十一トン大型トレーラー/世界の辺境で見たタフな強者ランドクルーザー/タクラマカン砂漠の探検/幻の一角クジラ狩り/富山湾のホタルイカすくい/もう少しで原野に置き去り
III 酒ゴコロ、男ゴコロ
夜明けのビールは一缶まで/スペイリバーの本当の水割りウイスキー/海のウイスキー『ボウモア』の深い陶酔/蛇酒の疑問/ジャガイモ酒を発見!/本格サウナは全裸大会/突然ながら好きな酒ベスト5/わが極上ビールベスト3/ジョッキの中の氷盤/沖縄のぜいたく「ゆんたく」/音をたててグラスを磨く/こんな話で申し訳ないが/痛風問題(上)/痛風問題(中)/痛風問題(下)/カクテルがよくわからない/井上靖先生のブランディのお湯割り/そろそろグラッパを/麻雀と酒の関係/モンゴルの至福の夏/消えた新宿の名物店/イナゴに襲われた銀座ビアホール/うまいビールの不滅の法則/怪しい酒はうまい!/パウロさんのサケ/古代の乾杯/永遠のテーマ・二日酔い/八丈島のキツネ/世界のお酒体験マップ/スーパーカクテル
IV 飲むのも出すのも水
地球は不公平な惑星
問題便所
怒りや汚れは水に流せるけれど、流してはいけないモノもある
彗星いけどり作戦
世界水戦争にまきこまれていく
どっとはらい
解説 吉田伸子

書誌情報

読み仮名 カグヤヒメハイヤナオンナ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 蛭子能収/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 288ページ
ISBN 978-4-10-144841-1
C-CODE 0195
整理番号 し-25-41
ジャンル 文学・評論
定価 605円

著者プロフィール

椎名誠

シイナ・マコト

1944(昭和19)年、東京生れ。東京写真大学中退。流通業界誌編集長を経て、作家、エッセイスト。『さらば国分寺書店のオババ』でデビューし、その後『アド・バード』(日本SF大賞)『武装島田倉庫』『銀天公社の偽月』などのSF作品、『わしらは怪しい探検隊』シリーズなどの紀行エッセイ、『犬の系譜』(吉川英治文学新人賞)『岳物語』『大きな約束』などの自伝的小説、『犬から聞いた話をしよう』『旅の窓からでっかい空をながめる』などの写真エッセイと著書多数。映画『白い馬』では、日本映画批評家大賞最優秀監督賞ほかを受賞した。

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