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志に死す―人情時代小説傑作選―

池波正太郎/著 、藤沢周平/著 、笹沢左保/著 、菊池寛/著 、山本周五郎/著 、縄田一男/編

572円(税込)

発売日:2019/12/25

  • 文庫

男は、誰のために死ぬのか――。“男の死”をテーマに編んだ涙の時代小説アンソロジー。

最愛の妻を自死に追い込んだ理由を探る軽輩・友助の闘いを描く「木綿触れ」。家族に売られ島送りにされた渡世人・忠七が切なる願いを叶えるべく帰郷する「生国は地獄にござんす」。盗賊団頭首・角右衛門が活躍し、鬼平シリーズの先駆をなした「看板」。彼らが命を懸けてでも守りたかったもの、成し遂げたかったことは何だったのか。“男の死”をテーマに編まれた飲泣呑声の時代小説アンソロジー。

目次
藤沢周平 木綿触れ
笹沢左保 生国は地獄にござんす
菊池寛 敵討順逆かまわず
山本周五郎 城中の霜 
池波正太郎 看板
編者解説 縄田一男

書誌情報

読み仮名 ココロザシニシスニンジョウジダイショウセツケッサクセン
シリーズ名 新潮文庫
装幀 水口理恵子/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-139735-1
C-CODE 0193
整理番号 い-17-89
ジャンル 文学賞受賞作家
定価 572円

著者プロフィール

池波正太郎

イケナミ・ショウタロウ

(1923-1990)東京・浅草生れ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。1960(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3大シリーズをはじめとする膨大な作品群が絶大な人気を博しているなか、急性白血病で永眠。

藤沢周平

フジサワ・シュウヘイ

(1927-1997)山形県生れ。山形師範卒業後、結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。1971(昭和46)年、「溟い海」でオール讀物新人賞を、1973年、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』、『白き瓶』(吉川英治文学賞)、『市塵』(芸術選奨文部大臣賞)など、作品多数。

笹沢左保

ササザワ・サホ

1930(昭和5)年、横浜生れ。詩人笹沢美明の三男。郵政省簡易保険局勤務の傍ら、推理小説専門誌「宝石」に作品を発表し、『招かれざる客』や日本探偵作家クラブ賞受賞の『人喰い』(共に1960年)で注目される。その後、「六本木心中」(1962年)等の風俗小説で話題をよぶ一方、1971年から始まった「木枯し紋次郎」シリーズで“股旅もの”の新境地を開拓。推理・時代の両分野で活躍している。

菊池寛

キクチ・カン

(1888-1948)高松市生れ。1916(大正5)年、京大を卒業後、「時事新報」記者を勤めるかたわら、「恩讐の彼方に」等の短編小説を発表して、新進作家としての地位を確立した。さらに面白さと平易さを重視した新聞小説『真珠夫人』で、一躍、流行作家になった。その一方、鋭いジャーナリスト感覚から1923年、「文藝春秋」を創刊、文芸家協会会長等を務め、“文壇の大御所”と呼ばれた。

山本周五郎

ヤマモト・シュウゴロウ

(1903-1967)山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」と死の直前まで途切れなく傑作を発表し続けた。

縄田一男

ナワタ・カズオ

昭和33年(1958年)東京都生まれ。専修大学大学院文学研究科博士課程修了。『時代小説の読みどころ』で中村星湖文学賞、『捕物帳の系譜』で大衆文学研究賞を受賞した。大衆文学研究会の会長、チャンバリストクラブの代表を歴任。著書に『武蔵』、『歴史・時代小説100選』、『ぼくらが惚れた時代小説』(山本一力、児玉清との鼎談集)、『図説 時代小説のヒーローたち』(永田哲朗との共著)などがあり、新聞雑誌で文芸評論に健筆をふるっている。

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