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受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法―

池谷裕二/著

649円(税込)

発売日:2011/11/29

  • 文庫

徹夜は無駄! 好奇心こそ記憶力の鍵。裏ワザ満載、最強の勉強法。脳をダマして、受験に克つ!

「海馬」は記憶を司る部位。だが、脳は蓄えるよりも忘れていくほうが多いのだ。試験前に徹夜で詰め込んだ記憶は、呆気なく消えていく。しかし、興味があるものはすぐに覚えられるし、バイオリズムのタイミングをつかめば記憶効率は上がる。――海馬、扁桃体、LTP等々、脳の働きを正しく理解して、恐れず受験に挑む! 気鋭の脳研究者が考える学習法。『高校生の勉強法』改題。

目次
はじめに
第1章 記憶の正体を見る
1-1 能力はテストでしか判定できないのか
1-2 神経細胞が作り出す脳
1-3 覚えるvs忘れる
1-4 海馬について知ろう
1-5 がんばれ海馬
第2章 脳のうまいダマし方
2-1 誰だって忘れる
2-2 よい勉強? 悪い勉強?
2-3 繰り返しの効果
2-4 がむしゃらだけでは報われない
2-5 脳は出力を重要視する
第3章 海馬とLTP
3-1 記憶の鍵をにぎるLTP
3-2 童心こそ成績向上の栄養素
3-3 思い出という記憶の正体
3-4 感動的学習法
3-5 ライオン法
第4章 睡眠の不思議
4-1 眠ることも勉強のうち
4-2 夢は学力を養う
4-3 睡眠と記憶の不思議な関係
4-4 勉強は毎日コツコツと
4-5 寝る前は記憶のゴールデンアワー
4-6 一日の効果的な使い方案
第5章 ファジーな脳
5-1 記憶の本質
5-2 失敗にめげない前向きな姿勢が大切
5-3 コンピュータと脳の違いとは
5-4 自分の学力を客観的に評価しよう
5-5 記憶はもともと曖昧なもの
5-6 失敗したら後悔ではなく反省をしよう
5-7 長期的な計画をもって勉強しよう
5-8 まずは得意科目を伸ばそう
第6章 天才を作る記憶のしくみ
6-1 記憶の方法を変えよう
6-2 想像することが大切
6-3 覚えたことは人に説明してみよう
6-4 声に出して覚えよう
6-5 記憶の種類と年齢の関係を理解しよう
6-6 勉強方法を変えなければいけない時期がある
6-7 方法記憶という魔法の力
6-8 ふくらみのある記憶方法
6-9 なぜ努力の継続が必要なのか
おわりに
脳心理学コラム
1 色彩心理学 その1
2 色彩心理学 その2
3 チャンク化
4 モーツァルト効果
5 アセチルコリン
6 情動喚起
7 レム睡眠
8 リフレッシュと集中力
9 バイオリズム
10 外発的動機
11 特恵効果
12 作業興奮
13 ブドウ糖
14 初頭努力・終末努力
15 BGM
16 恋する脳
17 ホムンクルス
体験談
1 高一で履修した科目で受験するのは不利?
2 究極の英単語暗記法
3 自分は何のために勉強しているのだろう
4 暗記の天才の秘密
5 受験恐怖症
6 合否はバイオリズムが決めている?
7 「おもしろい!」と思える瞬間
8 参考書のレベル
9 アメとガムで敵に勝つ
10 教科別の仕上げ順
11 大人はほとんど学校で習ったことを忘れている
12 参考書選びのポイント
13 秘伝の読書法
14 英単語を語源で覚える
15 よい先生がいる予備校には行ってはならない!?
16 テストが大好き?
17 現役は受験直前に伸びる
参考文献一覧
索引

書誌情報

読み仮名 ジュケンノウノツクリカタノウカガクデカンガエルコウリツテキガクシュウホウ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 272ページ
ISBN 978-4-10-132922-2
C-CODE 0137
整理番号 い-101-3
ジャンル 教育学、科学読み物、勉強法
定価 649円

どういう本?

タイトロジー(タイトルを読む)

 たとえば、夏休みを前に意気込みを新たにして、友人達が楽しそうに遊んでいる七、八月に、来る日も来る日も猛勉強を続けたとします。そして、休み明けの九月の実力テスト。本人は「これだけ勉強したのだから、きっと絶大な効果が現われるだろう」と自分の能力に期待することでしょう。しかし、点数は夏休み前とさほど変わらないことは十分にありえることです。当人はひどく落ち込んでしまうことでしょう。やる気をなくしてしまうかもしれません。
 しかし、本書を通じて脳の性質を学んだ皆さんならば、むしろ「たった二カ月で効果が出る方がおかしい」と感じるでしょう。そして、さらに努力を続けられるはずです。
 夏休みの勉強の効果が現われ始めるのは、早くて秋以降だと思ってください。翌年二月に受験を控えている場合には、間に合うか間に合わないかといったギリギリの最終ラインでしょう。(本書254〜255ぺージ)

著者プロフィール

池谷裕二

イケガヤ・ユウジ

1970(昭和45)年、静岡県生れ。脳研究者。東京大学薬学部教授。薬学博士。神経科学および薬理学を専門とし、海馬や大脳皮質の可塑性を研究。著書に、『海馬』(糸井重里氏との共著)『脳はこんなに悩ましい』(中村うさぎ氏との共著)『受験脳の作り方』『脳はなにかと言い訳する』『脳には妙なクセがある』など。

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