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暗渠の宿

西村賢太/著

440円(税込)

発売日:2010/01/28

  • 文庫

この女は、もっと私に従順であるべきだと思う。貧困、暴言、暴力、嫉妬。地の底から現れた型破りの私小説。

貧困に喘ぎ、暴言をまき散らし、女性のぬくもりを求め街を彷徨えば手酷く裏切られる。屈辱にまみれた小心を、酒の力で奮い立たせても、またやり場ない怒りに身を焼かれるばかり。路上に果てた大正期の小説家・藤澤清造に熱烈に傾倒し、破滅のふちで喘ぐ男の内面を、異様な迫力で描く劇薬のような私小説二篇。デビュー作「けがれなき酒のへど」を併録した野間文芸新人賞受賞作。

  • 受賞
    第29回 野間文芸新人賞
目次
けがれなき酒のへど
暗渠の宿
解説 友川カズキ

書誌情報

読み仮名 アンキョノヤド
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-131281-1
C-CODE 0193
整理番号 に-23-1
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 440円

著者プロフィール

西村賢太

ニシムラ・ケンタ

(1967-2022)東京都生れ。中卒。2007(平成19)年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞、2011年「苦役列車」で芥川賞を受賞。刊行準備中の『藤澤清造全集』(全五巻別巻二)を個人編輯。文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』を監修。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『廃疾かかえて』『随筆集 一私小説書きの弁』『人もいない春』『西村賢太対話集』『随筆集 一日』『一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『けがれなき酒のへど 西村賢太自選短篇集』『やまいだれの歌』『痴者の食卓』ほか。

判型違い(単行本)

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