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鏡川

安岡章太郎/著

506円(税込)

発売日:2004/04/24

  • 文庫
  • 電子書籍あり

昔々しきりに思ふ慈母の恩――蕪村。円熟の作家が辿る、母の血族。

私の胸中にはいくつかの川が流れている。幼き日に見た真間川、蕪村の愛した淀川、そして母の実家の前を流れる鏡川だ――。明治維新から大正、昭和初期までを逞しくも慎ましく生きた、自らの祖先。故郷・高知に息づいた人々の暮らしを追憶の筆致で描く。脱藩した母方血族、親族間の確執と恋慕、母が語ったある漢詩人の漂泊……。近代という奔流を、幼き日の情景に重ね合わせた抒情溢れる物語。

  • 受賞
    第27回 大佛次郎賞

書誌情報

読み仮名 カガミガワ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-113011-8
C-CODE 0193
整理番号 や-6-10
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 506円
電子書籍 価格 506円
電子書籍 配信開始日 2018/10/12

著者プロフィール

安岡章太郎

ヤスオカ・ショウタロウ

(1920-2013)1920(大正9)年、高知市生れ。慶大在学中に入営、結核を患う。戦後、カリエスを病みながら小説を書き始め、1953(昭和28)年「陰気な愉しみ」「悪い仲間」で芥川賞受賞。弱者の視点から卑近な日常に潜む虚妄を描き、吉行淳之介らと共に「第三の新人」と目された。1959年「海辺の光景」で芸術選奨と野間文芸賞、1981年「流離譚」で日本文学大賞、1991(平成3)年「伯父の墓地」で川端康成賞を受けた。

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