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十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

遠藤周作/著

539円(税込)

発売日:2009/08/28

  • 文庫
  • 電子書籍あり

大作家が伝授「相手の心を動かす」文章とは。執筆から半世紀、奇跡的に発見された幻の原稿!

好きと打ち明けたい。デートに誘いたい。病気の人を見舞いたい。身内を亡くした人にお悔やみを伝えたい。そんな時、どうしたら自分の気持ちを率直に伝えて、相手の心を動かす手紙を書くことができるのか――。大作家が、多くの例文を挙げて説き明かす「心に届く」手紙の秘訣は、メールを書く時にもきっと役立つ。執筆より半世紀を経て発見され世を瞠目させた幻の原稿、待望の文庫化。

目次
序 一寸したことであなたの人生が変る――人生の明暗を分けた、一寸したこと
不器用人間の欠点を長所に変えた一寸したこと
一寸したことだけれども、大きな悔いを残すこともある
一寸した行為だけど、わずらわしい行為
第一講 筆不精をなおす一寸したこと――筆不精、三つの大きな原因
第一の原因は名文を書こうという意識
第二の原因は、悪筆だから恥しいという気持
第三の原因は、たんなるもの臭
第二講 手紙を書く時に大切な一寸したこと――手紙の書き方には根本原理がある
手紙を書く時は○○○の○になって
相手の感覚を無視しない
すべての文章は書き出しで決まる
表現の誇張は禁物
手紙は「読む人の身になって」
休憩 オリジナルな表現を身につける一寸した遊戯――手紙への興味をひき起す「ようなゲーム」
一緒にやりませんか。この遊戯
「ようなゲーム」のむつかしいルール
自分でキャッチした、オリジナルな言葉を
第三講 真心を伝える書き出しの一寸したこと――真心を伝えるコツは「相手の身になって」
真心は通じない場合も、誤解される場合もある
最初のガール・フレンドに手紙をどう書くか
ありきたりの言葉で大事な愛情を表現しないで
第四講 返事を書く時に大切な一寸したこと――良い返事は「読む人の心」を考えながら表現するもの
承諾にも複雑微妙な心理がある
時には歯にきぬきせず、時にはオブラートに包んで
「あたし」を「あたしたち」にするだけで……
第五講 病人への手紙で大切な一寸したこと――病人宛の手紙は、相手を十分思いやって
形式的では、たんなる義理と受け取られる
知らせる相手の立場を一寸思いやって
見舞状には三つのコツがある
第六講 相手の心をキャッチするラブ・レターの一寸したこと(男性篇)――恋人に手紙を書くには――
ラブ・レターほどムツかしい手紙はない
君は君だけの恋文を……
気障な引用はすべきでない
あふれる愛情表現より効果的な「抑制法」
気の弱い男性に向いている「転移法」
第七講 彼女に関心を抱かせる恋文の一寸したこと(男性篇)――あなたに関心がない彼女への恋文の書き方
あなた自身に興味を持たせる手紙を
彼女をホメる言葉を織りこんで
ホメすぎぬこと、要領よくホメること
相手をよく洞察することから始まる
第八講 彼女を上手くデートに誘う一寸したこと(男性篇)――デートを促す、手紙の書き方
彼女を微笑させれば、誘いは成功
「狎々(なれなれ)しい」書き方と「おどけた」書き方はちがう
相手に自分を知ってもらうための要領
恋人どうし、夫婦間の手紙で大切な一寸したこと
第九講 恋愛を断る手紙で大切な一寸したこと(女性篇)――断りの手紙は、正確にハッキリ、誠意をもって
拒絶する場合は「誠実」の一言につきる
断りの手紙はハキハキと
相手の心理を乱す言葉遣いは避けて
相手を傷つけまいと躊躇ってはだめ
第十講 知人・友人へのお悔み状で大切な一寸したこと――相手の孤独感を溶かす、お悔み状のもっとも親切な書き方
お悔みはむつかしい
苦しみをわけ合うのが、すぐれた手紙
第十一講 先輩や知人に出す手紙で大切な一寸したこと――一寸した手紙や葉書で人生は大きく変る
印象をふかく与えてこそ、効果がある
女優の興味を引き、成功したファン・レター作戦
わずかの出資で、二百倍の効果
最終講 手紙を書く時の文章について、大切な一寸したこと――手紙を書く時の文章で気をつけたいこと
一、短文法の効果
二、短文形式を使わぬ場合
天国からの贈りもの 山根道公

書誌情報

読み仮名 ジッページダケヨンデゴランナサイジッページタッテアイタラコノホンヲステテクダサッテヨロシイ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 192ページ
ISBN 978-4-10-112338-7
C-CODE 0195
整理番号 え-1-38
ジャンル 文学賞受賞作家、常識・マナー
定価 539円
電子書籍 価格 473円
電子書籍 配信開始日 2013/03/01

著者プロフィール

遠藤周作

エンドウ・シュウサク

(1923-1996)東京生れ。幼年期を旧満州大連で過ごし、神戸に帰国後、12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年「白い人」で芥川賞を受賞。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある。主な作品は『海と毒薬』『沈黙』『イエスの生涯』『侍』『スキャンダル』等。1995(平成7)年、文化勲章受章。

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