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安部公房/著

737円(税込)

発売日:1969/05/22

  • 文庫
  • 電子書籍あり

ある朝、突然自分の名前を喪失してしまった男。以来彼は慣習に塗り固められた現実での存在権を失った。自らの帰属すべき場所を持たぬ彼の眼には、現実が奇怪な不条理の塊とうつる。他人との接触に支障を来たし、マネキン人形やラクダに奇妙な愛情を抱く。そして……。独特の寓意とユーモアで、孤独な人間の実存的体験を描き、その底に価値逆転の方向を探った芥川賞受賞の野心作。

  • 受賞
    第25回 芥川龍之介賞
目次
序(石川 淳)

第一部 S・カルマ氏の犯罪
第二部 バベルの塔の狸
第三部 赤い繭
赤い繭
洪水
魔法のチョーク
事業
解説 佐々木基一

書誌情報

読み仮名 カベ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 304ページ
ISBN 978-4-10-112102-4
C-CODE 0193
整理番号 あ-4-2
ジャンル 文学賞受賞作家
定価 737円
電子書籍 価格 737円
電子書籍 配信開始日 2024/03/07

著者プロフィール

安部公房

アベ・コウボウ

(1924-1993)東京生れ。東京大学医学部卒。1951(昭和26)年「壁」で芥川賞を受賞。1962年に発表した『砂の女』は読売文学賞を受賞したほか、フランスでは最優秀外国文学賞を受賞。その他、戯曲「友達」で谷崎潤一郎賞、『緑色のストッキング』で読売文学賞を受賞するなど、受賞多数。1973年より演劇集団「安部公房スタジオ」を結成、独自の演劇活動でも知られる。海外での評価も極めて高く、1992(平成4)年にはアメリカ芸術科学アカデミー名誉会員に。1993年急性心不全で急逝。2012年、読売新聞の取材により、ノーベル文学賞受賞寸前だったことが明らかにされた。

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安部公房
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