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虹いくたび

川端康成/著

649円(税込)

発売日:1963/07/12

  • 文庫
  • 電子書籍あり

建築家水原のそれぞれ母の違う三人の娘、自殺した母の悲劇と戦争に恋人を奪われた心の傷(いた)みのために次々と年下の美少年を愛する姉百子、京都の芸者の子である妹若子、全く性格の違う姉や妹をはらはらと見守る優しい麻子。大徳寺、都踊、四条から桂離宮――雅(みやび)やかな京風俗を背景に、琵琶の湖面に浮かんだ虹のはかなさ美しさにも似た三姉妹の愛と生命(いのち)の哀しみを詩情豊かに描く名作。

書誌情報

読み仮名 ニジイクタビ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 320ページ
ISBN 978-4-10-100117-3
C-CODE 0193
整理番号 か-1-12
定価 649円
電子書籍 価格 561円
電子書籍 配信開始日 2012/12/01

どういう本?

タイトロジー(タイトルを読む)

 虹を見つけて、麻子は湖水の向うの虹の方へ心を誘われた。その虹の立つ国へ、生きてゆきたいようだった。また現実的に、その虹の立つあたりの向う岸へ、旅行してみたくなった。(本書9ぺージ)

メイキング

本書は、著者五十歳から五十一歳にかけての作品。昭和二十五年三月号から二十六年四月号まで、婦人公論に連載された。

著者プロフィール

川端康成

カワバタ・ヤスナリ

(1899-1972)1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行。以降約10年間にわたり、毎年伊豆湯ケ島に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋で自死。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。

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