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小林秀雄と人生を読む夕べ【その7】美を求める心:「鉄斎II」(第2回/全6回)

小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を味わっていく集いです。連続講座ですが、毎回1編ずつとりあげますので、1回だけのご参加も大歓迎です。

小林秀雄と人生を読む夕べ【その7】美を求める心:「鉄斎II」(第2回/全6回)

日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄は、深い思索と気風(きっぷ)のよい文章で、人生の教師としても仰がれ慕われました。その小林秀雄の主要な作品を順次取り上げ、小林秀雄とともに人生を読み味わっていく集いです。

ご案内は、編集担当者として小林秀雄にじかに接していた新潮社の元編集者、池田雅延氏です。
前半50分は各回の対象作品について池田氏がお話しします。後半40分は出席者全員での茶話会とし、池田氏が質問にお答えしたりしながら小林秀雄をより身近に感じるひとときを過ごします。

講座「小林秀雄と人生を読む夕べ」、10月から始まる6回シリーズ〈美を求める心〉の第2回は、「鉄斎II」を読みます。
「鉄斎」は富岡鉄斎です。明治・大正期の文人画家で、儒学・国学・仏典・詩文と和漢の学問を広く修めるとともに、日本古来の大和絵に中国明・清の画風を取り入れ、独自の画境をひらきました。その絵、その生き方、いずれも自由奔放、大胆不羈で、小林氏は40代から彼に惚れこみ4篇の鉄斎論を書きましたが、鉄斎という画家を知るうえでも、小林氏がどこをどう面白がっていたかを聞きとるうえでも、まずは「鉄斎」が好適です。
ある年、小林氏は兵庫県宝塚の所蔵家の好意で4日間、早朝から坐り通して200点近くを見て過ごしました。なかでも大作「富士山図屏風」は3時間以上も眺めて隅から隅まで味わい、これを描いた鉄斎の気持ちまで文章に写し取りました。本作品を読むうちに、まるで鉄斎と小林氏に連れられて、富士山へ登っているような気分になります。

開催日時 2017年11月16日(木) 18:50〜20:30(受付開始18:30)
会場 la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko  東京都新宿区矢来町67
(東京メトロ東西線神楽坂駅矢来口出てすぐ)
問い合わせ先 新潮社ラカグ室
fax:03-3266-7185 E-mail:sokoinfo@shinchosha.co.jp
URL 詳細はこちらをご覧ください。
備考 〈チケット〉
■13,000円/全5回通しチケット(茶菓つき)
■3,000円/第2回チケット(茶菓つき)
■2,800円/第2回神楽坂ブッククラブ会員限定(茶菓つき)

※購入されたチケットは理由の如何を問わず、取替・変更・キャンセルはできません。ご了承ください。
※開場は開演の20分前です。

著者紹介

小林秀雄コバヤシ・ヒデオ

(1902-1983)東京生れ。東京帝大仏文科卒。1929(昭和4)年、「様々なる意匠」が「改造」誌の懸賞評論二席入選。以後、「アシルと亀の子」はじめ、独創的な批評活動に入り、『私小説論』『ドストエフスキイの生活』等を刊行。戦中は「無常という事」以下、古典に関する随想を手がけ、終戦の翌年「モオツァルト」を発表。1967年、文化勲章受章。連載11年に及ぶ晩年の大作『本居宣長』(1977年刊)で日本文学大賞受賞。2002(平成14)年から2005年にかけて、新字体新かなづかい、脚注付きの全集『小林秀雄全作品』(全28集、別巻4 )が刊行された。

池田雅延イケダ・マサノブ

昭和45年、新潮社に入り、「本居宣長」をはじめとする書籍の編集を通じて小林秀雄の肉声を聞き続けた。小林亡き後も第5次、第6次「小林秀雄全集」を編集、第6次全集では本文を新字体・新かなづかいで組み、全作品に脚注を施すなどの新機軸を打ち出した。