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春だから時代小説

作成者:小説新潮

「小説新潮」2017年4月号
「小説新潮」2017年4月号

 出会いに胸がときめいたり、別れに胸がつまったり。人生の大きな変化にとまどう時にこそ、昔の人の生きる姿が、今の自分の支えになるような時代小説に出会えることがあるかもしれません。「小説新潮」4月号、時代小説特集執筆者より、梶よう子志川節子武内涼、三氏の書籍を紹介します。
 また、混沌とした今の時代に重なるためか、応仁の乱、室町時代をテーマにした時代小説がよく読まれています。垣根涼介室町無頼』、池波正太郎賊将』、堀川アサコゆかし妖し』もあわせてご一読ください。

「小説新潮」時代小説特集・筆者の本

読者はぜひ、登場人物たちそれぞれの、逆境にあってこそかがやく豊饒な生の出現にたちあってほしい。こんな、一人びとりの生の豊饒だけが、人の歴史に希望を灯す。

[高橋敏夫/死に臨む者をみたす豊饒な生 「波」2017年2月号より →全文へ]

人は一人では生きていかれない。それが身に沁みてわかるのは、不幸にも人との繋がりが絶たれたときだ。商いは、人と人を繋ぎ、品を介して喜びや楽しみを分かちあうのだ。

[中江有里/さわやかに笑って泣いて、心洗われる 「波」2015年1月号より →全文へ]

「風を切って川面を走ると気持ちが良かった。お父っつあんとおっ母さんが逝ってしまった悲しみも、借金で店屋敷を取られて、通りにほうり出された悔しさも、舟を漕いでいるときだけは忘れられた」

[北上次郎/橋を渡れないからこそ舟を漕ぐ 「波」2016年10月号より →全文へ]

夫や息子たちとの縁には恵まれていなかったおえんですが、それを補うかのように、人と人との縁を結んでいくことになります。訳ありのお見合いをはじめ、隠居老人の茶飲み友だち探し、夫婦げんかの仲直りなど、「結び屋」の看板を掲げて人びとの役に立っていくのです。

[『結び屋おえん 糸を手繰れば』(改題前)松田哲夫/江戸の町に迷い込む 「波」2014年6月号より →全文へ]

室町時代・応仁の乱

NHKニュースが紹介した空前の室町ブーム到来。『定説』を覆した室町小説の「無頼」が示唆するものとは。

10年に及ぶ戦乱に何らの力も発揮出来ない将軍・足利義政の苦悩

奇怪な歌に予言されるように洛中随一の遊女が殺された。現場には半月も前に死んだはずの女がいたという。