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【特集】とてつもない裸! 日本ヌード写真史

芸術新潮 2016年7月号

(毎月25日発売)

特別定価1,579円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2016/06/25

発売日 2016/06/25
JANコード 4910033050766
定価 特別定価1,579円(税込)
※本特集ではエロティックな要素の強い作品を多数紹介しており、本ホームページで紹介する誌面にも、一部に性的描写が含まれております。その点をご理解の上、閲覧していただきますようお願い致します。
●目 次

【特集】
とてつもない裸!
日本ヌード写真史

◆ special features ◆

第1部
タブーに挑んだ
ヌードフォト・クロニクル
タカザワケンジ 文

中村立行 美しくなければヌードじゃない!
吉岡康弘 神をも畏れぬ裸!
加納典明 1969年「FUCK」の衝撃
篠山紀信 都市×ヌード 1969 TOKYO
吉行耕平 のぞきはアートである!
荒木経惟 顔のない裸!
倉田精二 ヌードは爆発だ!
野村佐紀子 男のヌードを撮る!
殿村任香 母のヌードを撮る!?

コラム nude photo「全日本史」講義
(1)日本最初のヌード写真は?
(2)大正12年の驚きのポスター秘話
(3)パイオニア野島康三
(4)戦時中にも撮った福田勝治
(5)ヘアヌードの狂騒
(6)メディアの変遷

撮り下ろし 特別グラフ
オカダ・カズチカ×
シノヤマキシン
光浦靖子×サイトウ零央

第2部
現在進行形の
ヌードフォト・
レヴォリューション
宮本和英 構成・文

2010年代の表現者たち
いまヌードを志願する理由 相馬ドリル
アイ・ラヴ・ぽっちゃり! Poko
美しすぎる自撮りヌード airi
被写体は私! 元人気モデルの写真家宣言 小森裕佳

デジタルの革命
跳ぶ女たち&夜の女たち 魚住誠一
写真を超えよ! 加納典明

エピローグ
2010年代の知られざる巨匠 サイトウ零央
ヌードフォトの現在地 タカザワケンジ 文

ミニ特集
彼らはなぜヌードを撮るのか?
若手写真家のトップランナーたち
タカザワケンジ 文

◆ special feature ◆

第2特集
大友克洋と見る
バンド・デシネ
大友克洋描き下ろし新作掲載!
「Est-ce que les robots mechants vont aussi en enfer?
(悪いロボットも壊れたら地獄へ行くの?)」
http://www.shinchosha.co.jp/geishin/2016_07/02.html

◆ art news ◆

◇exhibition◇

ジューン・リーフ
私の手の詩
編集+文 佐々木直也
撮影 ヴォルフガング・ティルマンス
http://www.shinchosha.co.jp/geishin/2016_07/03.html

◇report◇

ろくでなし子
猥褻裁判傍聴記
洋菓子のようなものをめぐるひとびと
文 木下直之

◇review◇

「奈良美智がえらぶMOMATコレクション
近代風景 ~人と景色、そのまにまに~」展より
本郷芳哉「Conversations III」展より
サイ・トゥオンブリー
「村上春樹とイラストレーター
佐々木マキ/大橋歩/和田誠/安西水丸」展

◇global news◇

London「ジョージ・ショー:僕の自然回帰」展
Berlin「ベールを脱いだ:ベルリンとそのモニュメントたち」展
New York「デューク・ライリー:夜間飛行」
Milano「デザイン・ビハインド・デザイン」展

◆ regular features ◆

◇巻頭◇

FLOWER
日々の花〈15〉
荒田泰利
文 市村美佳子

PHOTO
作家が覗いたレンズ〈27〉
福永信
選・文 森岡督行

GOODS & SHOP

◇短期集中連載◇

デトロイト美術館の奇跡
DIA: A Portrait of Life
〈3〉ジェフリー・マクノイド
《予期せぬ訪問者》
二〇一三年
原田マハ

◇連載◇

リ・アルティジャーニ
ルネッサンス画家職人伝
〈4〉ボッティチェリ、リッピ工房に弟子入り2
ヤマザキマリ とり・みき

定形外郵便〈27〉
文 堀江敏幸

換骨奪胎
ホンマタカシの
映像リテラシー〈18〉
時空を超えるガラス湿板

海外アート
Study最前線〈15〉
文 前橋重二

伊藤まさこの
小さい美術館めぐり
時々おやつ
〈14〉碌山美術館

もう一杯だけ
呑んで帰ろう。〈27〉
文・写真 角田光代+河野丈洋

千 宗屋の
飲みたい茶碗、
点てたい茶碗〈26〉

TONY & INOCCHI
マンガ展評
ちくちく美術部〈15〉

◇PICK UP◇

movie 野崎歓
book 諏訪敦
recommend 編集部のおすすめ!
成相肇の やっかい もっかい てんらんかい〈3〉
exhibition 全国展覧会情報

次号予告

◇芸術新潮特別企画◇

連載 美に魅せられて/
アジア文化芸術協会〈14〉
東大寺法華堂不空羂索観音像

ART CAFE

最新号PICK UP

「とてつもない裸」の“歴史”と“現在”

 こんな写真、見たことがありますか? 題して、《跳ぶ女たち Girls fly free》。撮影したのは、写真家・魚住誠一。本特集のための撮り下ろし作品です。デジタルカメラの性能の向上により、いわゆる「瞬撮」も今ではそれほど難しいものではなくなりました。このような見たことのないアングルからの楽しい写真も可能になったのです。

Image
魚住誠一《跳ぶ女たち Girls fly free》 2016年

 今回のヌード特集は、大きく第1部と第2部に分かれています。第1部は「歴史編」。タブーに挑み、時代の扉を開いた名作品の数々を紹介します。篠山紀信、荒木経惟といった日本の写真表現を大きく変えた写真家にはもちろんたっぷりとご登場いただき、さらには、吉岡康弘や倉田精二のヌード作品のように、これまであまり取り上げられることはなかったけれど、実は文句ナシに凄い! という作品も発掘しています。
 一方、第2部は「現代編」です。今、写真の世界は大きな変貌の時を迎えています。インターネットの普及とデジタルカメラの進化は、ヌード写真表現のありようも一変させようとしています。本特集では、その現状をヴィヴィッドにレポートすべく、月刊デジタルファクトリー代表の宮本和英の全面協力を得て、第2部「現代編」を構成しました。
 相馬ドリルは、ネットでモデルを募集して、イマドキの女子のヌードを撮っています。Pokoは、ぽっちゃり女子をこよなく愛し、彼女たちの愛らしい姿を写真に収めています。コスプレをモティーフとした先鋭的な写真で、その世界では“神”とも呼ばれるサイトウ零央には、なんとあの光浦靖子の撮り下ろしに挑戦してもらいました。と同時に、サイトウ初のヌード作品も公開してもらっています。そして冒頭で紹介した魚住誠一の撮り下ろし作品もまた、ヌード写真の現代的進化のひとつの側面を端的にあらわす1枚です。
「とてつもない裸」がずらりと並んだ、ど迫力の特集をゆっくりとお楽しみください。

この号の誌面

編集長から

百数十年の歴史に見る
ヌード写真の進化

 写真家たちはいかにヌードと対峙してきたのか。明治期に撮影された日本最初期のヌード写真をはじめ、戦後すぐから現在まで、タブーを打ち破った強烈な作品をとおして、百数十年に及ぶヌード写真の「歴史」をたどる。中村立行、吉岡康弘、荒木経惟……時代ごとの表現の変遷を浮彫にする、革新者たちの作品の数々が興味ぶかい。そして「現在」にも注目。デジタル時代到来で大変革期まっただ中のいま、いったい何が起こっているのか。最先端のヌード表現をレポート。篠山紀信によるオカダ・カズチカ、サイトウ零央による光浦靖子の撮り下ろしグラフもお見逃しなく。
 第2特集は「大友克洋と見るバンド・デシネ」。バンド・デシネとはフランス語圏で刊行されているマンガで、画力の高い作家が多いことから、大友は70年代から注目していた。ルーヴル美術館も芸術として認めるその魅力を、日本マンガ界の巨匠が案内する。大友の描き下ろしSF短篇も掲載!

芸術新潮編集長 吉田晃子

まとめ テーマでくくる 本選びのヒント

写真で見る昔と今の日本

写真をとおして、その時代の空気感や表現に触れる

マンガ家の半端ない表現力

画力の高いマンガ家、マンガ界を改革した巨匠たちの世界を探る

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「暮らし」はアートであるをキャッチフレーズにあらゆる事象を「芸術」という観点から検証し、表現する「芸術新潮」。1950年に創刊され、歴史と文化を見続けてきたハイクオリティなアートマガジン。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、あらゆる「美しきもの」を独自の切り口で紹介しています。